研究概要 |
英国研究施設(Genetic Skin Disease Group, St John's Institute of Dermatology, The Guy's, King's College and St Thomas' Hospitals' Medical School, London, UK : Prof.John A McGrath)との共同研究により常染色体劣性遺伝を示す角化症の1つであるPeeling skin syndromeの遺伝子連鎖解析および責任遺伝子の同定を目的として本研究を進めた。我々は、同疾患の家系より得られたゲノムDNAサンプルを用いて50kbp毎に配列する高頻度マイクロサテライト多型マーカーを用いた解析を行ってきた。 いくつかの遺伝子座において疾患表現型とマイクロサテライト多型との間に有意な相関があることが示され、平成17年度はそれぞれの遺伝子座に存在する既知の新たなマイクロサテライトマーカーを用いて責任遺伝子の領域を絞りこもうと努めた。しかし、現時点で責任遺伝子の領域を特定できていない。同時に我々は、単純型表皮水疱症や掌蹠角化症、皮膚粘膜ヒアリノーシスを中心とした各種遺伝性皮膚疾患についてもその遺伝子変異の同定を行っており、その一部を報告した。
|