研究課題
(1)「発達期神経細胞における放射線感受性」胎児チャールズリバー・ラット(17日目)の脳より海馬ニューロン細胞、グリア細胞をマイクロ手術により摘出し、1週間(未熟神経細胞)もしくは3週間(成熟神経細胞)共培養した正常脳神経細胞において、30GyのX線照射により、未熟神経細胞では核濃縮像が有意に増加したが、成熟神経細胞では明らかな増加が認められなかった。つまり、成熟度で放射線感受性に違いがあること(発達期の細胞の方がより放射線感受性である)が明らかとなった。(Neroscience Letter,2006 in press)また、免疫染色にて、細胞骨格系蛋白(Actin、Drebrinなど)の発現を、X線照射後に経時的に観察を行ったところ、蛋白の発現がX線照射により変動する可能性が明らかとなった。(2)「切片培養法を用いた小脳に対するX線および重粒子線の影響」発達期のラット小脳スライス培養組織(P10)において、X線及び炭素線照射を行った後、小脳組織の形態を経時的に観察したところ、時間及び線量依存的に、小脳・外顆粒粒層の肥厚と顆粒細胞の凝縮が認められた。また、X線と炭素線で効果を比較したところ、炭素線の効果が同線量のX線の効果に比べ、約2〜2.5倍大きいことが明らかとなり、発達期のラット正常小脳組織における、炭素線のRelative Biological Effectiveness (RBE)は2〜2.5と考えられることが明らかとなった。((1)、(2)の研究それぞれにおいて、The Second International Symposium on Biomedical Research Using Accelerator TechnologyにてPoster Award受賞)
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