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2005 年度 実績報告書

JNK経路における新規JIP経合タンパクSTK38の機能と放射線感受性との相関

研究課題

研究課題/領域番号 17790849
研究機関東京大学

研究代表者

榎本 敦  東京大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (20323602)

キーワードストレス応答シグナル / JNK / JIP / MAPKKK / リン酸化 / Negative regulation
研究概要

MAPKシグナル伝達経路は、MAPKKK, MAPKK, MAPKからなるリン酸化カスケードである。哺乳類細胞では、ERK, JNK, P38の3経路が存在し、細胞の増殖、細胞死、分化などの重要な機能に深く関わっている。そのうちJNKカスケードは、ストレス応答伝達経路として外界に対して細胞増殖・細胞死を制御していると考えられている。申請者はJNKカスケードの最上流分子であるMAPKKK(MEKK1,2,3,TAK1など)に結合する新規のセリン・スレオニンキナーゼ(STK38)を同定した(未発表データ)。この分子の機能・役割はもとより、その細胞内基質やがんとの因果関係も知られていないのが現状である。そこでSTK38に対する特異的抗体を作製し、種々の培養細胞、組織における発現を解析した結果、脳、脾臓、胃などをはじめ、各種組織でユビキタスに発現していること、またHeLa, MCF-7,A431,U937などの各種培養細胞株でも発現が認められた。次にヒト腎細胞の293T細胞にMAPKKKの分子として知られるMEKK1c DNAを強制発現させることにより、JNKカスケードの活性化を誘導する系において、STK38の過剰発現はMEKK1の活性化を抑制すること、STK38の不活性型を導入した場合には、MEKK1の活性化を抑制できないことを突き止めた。またSTK38のsiRNA発現ベクターを導入すると、JNKシグナルの亢進とアポトーシスの増感が見られた。これまでの結果から、これまでの結果から、STK38過剰発現によりJNKカスケード最上流因子であるMAPKKKの活性化が阻止され、その結果としてJNKシグナル伝達が抑制されると考えられる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Sodium orthovanadate suppresses DNA damage-induced caspase activation and apoptosis by inactivating p532006

    • 著者名/発表者名
      Morita et al.
    • 雑誌名

      Cell death and Differentiation 13

      ページ: 499-511

  • [雑誌論文] Src tyrosine kinase inhibitor PP2 suppresses ERK1/2 activation and epidermal growth factor receptor trans activation by X-irradiation.2006

    • 著者名/発表者名
      Li et al.
    • 雑誌名

      Biochemical and Biophysical Research Communications 341

      ページ: 363-368

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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