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2005 年度 実績報告書

PPARsの発現からみた中心静脈栄養に合併した糖・脂質代謝異常のメカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 17790888
研究機関大阪大学

研究代表者

田附 裕子  大阪大学, 医学部附属病院, 医員 (10397698)

キーワード中心静脈栄養 / 糖・脂質代謝異常 / PPARs / メタボリックシンドローム / アディポサイトカイン
研究概要

耐糖能異常・脂質代謝異常・易感染症・血栓症などを一連に呈する病態は、メタボリックシンドロームとして注目されている。これらの症状は、我々が中心静脈栄養施行時に経験する合併症と大変類似している。そこで、ラット中心静脈栄養モデルを作成し、高カロリー輸液に合併する糖・脂質代謝異常のメカニズムを、総合的に検討することとした。
平成17年には、体重200g前後のWister系雄性ラットにカテーテルを挿入し、3群のモデルを作成した。
Control群:標準マウス飼料自由摂取、および中心静脈ルートより生理食塩水を投与した群。
TPN群:中心静脈ルートより標準高カロリー輸液を投与した群。
TPN+L群:中心静脈ルートより標準高カロリー輸液および脂肪乳剤を投与した群。
7日間の中心静脈栄養の後、メタボリックシンドロームにてその変化が注目されている生理活性物質(アディポサイトカイン)の発現を測定した。特に、アディポネクチンの発現と定量を行った。結果、TPN施行群にControl群と比較し変化が示唆された。
これらの結果より、インスリン抵抗性状態で誘導されるさまざまな転写因子の変化がTPNモデルにおいて更に誘導されていないかを、他の遺伝子のmRNAの発現で検索中である。
現在、インスリン抵抗性の治療薬であるチアゾリジン誘導体を投与し、脂質・糖質代謝異常の改善効果を観察中である。
PPARsおよびその周辺遺伝子発現の異常が、中心静脈栄養に合併する糖・脂質代謝異常をどのように増悪・制御しているかを明らかにすることで、かかる代謝異常発現のメカニズムを解明でき、合併症の予防につながる可能性が考えられた。

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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