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2005 年度 実績報告書

HBs抗原を結合した生体適合性を有するMPCポリマーによる肝癌遺伝子治療の開発

研究課題

研究課題/領域番号 17790927
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

千葉 斉一  慶應義塾大学, 医学部, 助手 (90348665)

キーワードMPC Polymer / HBs抗原 / gene delivery system
研究概要

HBs抗原と遺伝子とを結合させた生体適合性を有するMPC polymerを用いて,ヒト肝細胞に対して特異的に発現するgene delivery systemを開発することを目的とした.
方法は1.生体適合性を有した2-methacryloyloxyethyl phosphorylcholine (MPC)と,遺伝子に結合可能なCation unitであるN,N-dimethylaminoethyl methacrylate (DMAEMA)と,蛋白質のNH2基とエステル結合し特異性を持たせることを可能にさせるp-nitrophenylcarbonyloxyethyl methacrylate (NPMA)とがpolymer結合した化合物(PMDN)をVectorの骨格として用いた.さらにPMDNに組織特異性を持たせる目的でHBs抗原を,蛍光物質を発現するGFP,または生体内で血管新生抑制作用を有するsFlt-1をそれぞれ結合させたもの(PMDN complex)を作製した.2.前記PMDN complexを用いて,HepG2,WiDrそれぞれにtransfectionさせsFlt-1発現量とGFP発現を検討した.3.HepG2の皮下担癌マウスモデルを作製し,それらに前記PMDN complexを経静脈内投与し各組織中のsFlt-1発現量を検討した.
結果はHepG2にsFlt-1 or GFP/PMDN with HBsをtransfectionさせた群で有意なsFlt-1発現高値、GFP発色を認めた.さらにHepG2皮下担癌マウスにsFlt-1/PMDN with HBsを静脈内投与した群で有意にsFlt-1発現高値を認めた.HBs抗原を結合させたPMDN complexはin vitro, vivoにおいて肝細胞癌特異的に遺伝子を発現させることが可能であり新しい遺伝子治療のVectorとなりうる可能性がある.

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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