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2005 年度 実績報告書

血小板由来内皮細胞成長因子の血管新生における作用発現機序の解明

研究課題

研究課題/領域番号 17790943
研究機関福井大学

研究代表者

高森 督  福井大学, 医学部附属病院, 医員 (80397273)

キーワードPD-ECGF / VSMC / proliferation / migration
研究概要

血小板由来内皮細胞成長因子(PD-ECGF)の血管細胞(血管内皮細胞および平滑筋細胞)に対する作用機序を解明すべく研究を進めている。
当研究は、基礎実験においてPD-ECGF遺伝子がラット平滑筋細胞の増殖を抑制することを明らかにしたが、その機序はいまだ解明されていない。このため、先ずはこの機序の解明に向け研究を進めることとした。
先ず、ラット血管平滑筋細胞にヒトPD-ECGF遺伝子を導入し、ヒトPD-ECGF高発現細胞株を作成した。同時に対照ベクターを導入した細胞株も作成した。こうして得られた各細胞株を用い、mRNAレベルでの遺伝子発現の差異を検証した。方法は定量PCR法を用いて行った。その結果、いくつかの遺伝子で発現の差異を認めた。
ひとつはKLF5(BTEB2/IKLF)遺伝子であった。これは血管平滑筋細胞においてその増殖を調節する遺伝子と考えられており、ヒトPD-ECGF高発現細胞株ではこの遺伝子の発現が対照細胞株よりも有意に低下していた。もうひとつは、KLF5遺伝子の発現を誘導すると考えられているEgr-1遺伝子であり、これも同様にヒトPD-ECGF高発現細胞株で発現が有意に低下していることを確認した。これらのことは基礎実験の結果を裏付けるものであり、ヒトPD-ECGFの平滑筋細胞に対する作用機序解明への足がかりとなると考えられる。
現在は、その他の細胞増殖関連遺伝子においても同様にmRNAレベルでの評価を行うとともに、タンパクレベルでの評価についても併せて進行中である。
今後は上記実験を推し進めるとともに、血管内皮細胞における作用機序の解明も同様に進め、その後にヒト冠状動脈血管内皮細胞および平滑筋細胞を用いた同種間でのPD-ECGFの作用機序解明へと研究を進める予定である。

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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