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2006 年度 実績報告書

成長軟骨cDNA発現ライブラリを用いた新規軟骨細胞分化調節遺伝子の同定と機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 17791016
研究機関産業医科大学

研究代表者

日高 聖  産業医科大学, 医学部, 助手 (10389421)

キーワード軟骨細胞 / 軟骨細胞分化 / 成長軟骨 / 発現ライブラリ / 分泌タンパク質
研究概要

本研究では成長軟骨cDNA発現ライブラリを用いた軟骨細胞分化調節因子の同定に取り組んでいる。3週齢C57BL6/Jマウス肋軟骨より抽出したmRNAを逆転写することにより得た成長軟骨cDNA発現ライブラリを作製し、軟骨前駆細胞株ATDC5に導入して分化調節能を評価する実験を進行中である。
加えて、東京大学医科学研究所北村俊雄教授の協力を得て、分泌蛋白質のスクリーニングとして極めて有効な手法であるSST-REX法(Signal Sequence Trap based on Retroviral Expression)を応用し、軟骨細胞の分化にあずかる分泌蛋白因子の網羅的な同定を同時に試みている。軟骨細胞分化をつかさどるシステムとして何らかのParacrineもしくはAutocrineシグナルの存在が予想されたためであるが、SST-REX法は、そのような分泌型蛋白質のスクリーニング法として極めて有効な手法である。マウス肋軟骨骨端成長軟骨から作成したレトロウイルスライブラリを用い、本方法によって前もって予想された細胞外軟骨基質を構成するprocollagen type II alpha 1 chainおよびprocollagen type I alpha 2 chainをPCR法にて検出・除外した後、325クローンをシークエンシング・相同検索し、約60種の分泌型蛋白の発現を同定した。このうち、Insulin-like Growth Factor Binding Protein 5(IGFBP5)およびDentin Matrix Protein 1(Dmp1)の発現を、3週齢マウス骨端軟骨を用いた免疫組織染色法および軟骨細胞の各分化段階にあるATDC5細胞より抽出したRNAを用いたRT-PCR法によって詳細に検討したところ、IGFBP5は増殖軟骨細胞特異的に、またDmp1は肥大軟骨細胞特異的に発現していることを突き止めた(論文執筆中)。
今後、ATDC5を用いて、これらの分子のRNAi法によるノックダウンや蛋白成分としての培地への添加・および遺伝子導入による過剰発現によって、軟骨細胞分化調節にあずかる機能解析へと進む予定である。

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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