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2006 年度 実績報告書

リン酸化を介した哺乳動物精子capacitationの調節メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 17791134
研究機関自治医科大学

研究代表者

鈴木 達也  自治医科大学, 医学部, 助教 (90348003)

キーワード精子 / 超活性化 / リン酸化 / プロテインフォスファターゼ
研究概要

【目的】プロテインフオスファターゼ(PP)阻害剤の精子超活性化に対する影響を検討した。
【方法】成熟雄ハムスター精巣上体尾部より精子を採取し、m-TALPを用いて超活性化を誘起した(コントロール)。位相差額微組下に精子運動を観察し、精子運動率ならびに超活性化率の変化を解析した。さらにPP阻害剤(オカダ酸・カリキュリンA)を添加し、精子の運動率・超活性化率の変化をコントロールと比較した。なお、オカダ酸・カリキュリンAはともにPP1およびPP2Aの阻害剤であり、IC50はオカダ酸(PP1:10-15nM, PP2A:0.1.nM),カジキュジン(PP1:2nM, PP2A:0.5-1.0nM)である。また、m-TALP添加による超活性化過程精子からタンパク質を抽出し、SDS-PAGEで分離後、抗リン酸化チロシン抗体を用いたウエスタンブロッティングでリン酸化タンパク質の変化を検出し、さらに0.1nMオカダ酸添加精子・0.5nMカリキュリンA添加精子での変化と比較した。
【結果】精子運動率はコントロール精子とPP阻害剤添加精子ともに運動開始から90%を超え、差を認めなかった。超活性化はコントロール精子では約3時間で完了した。しかしながらオカダ酸添加精子では0.1nM添加、またカリキュリンA添加精子においても0.5nM添加では約2時間で完了した。また、ウエスタンブロッティングではコントロール精子とオカダ酸・カリキュリンA添加精子でのタンパク質チロシンジン酸化に差は認められなかった。
【結論】精子超活性化にはPP2Aが関与していることが示唆された。また、PP阻害剤による超活性化の変化にも関わらず、タンパク質チロシンリン酸化の差が認められなかったことから、超活性化過程においてPPは今までの報告とは異なるカスケードに作用していることが示唆された。

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公開日: 2008-05-07   更新日: 2016-04-21  

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