研究概要 |
A)子宮体癌におけるEGFR, EGFRリガンドの発現の解析 子宮体癌細胞株HHUA, HOUA, Ishikawa細胞を用いて、rea1-time PCR法にてEGFR・EGFRリガンドの発現を定量解析した。HB-EGFが他のEGFRリガンドに比較して特異的な高発現を示した。 B)HB-EGF阻害剤CRM197を用いて抗腫瘍効果の解析 子宮体癌細胞株を用いて 1)TUNEL法によるCRM197存在下(24時間)によるアポトーシス細胞数(FACScan)を用いて解析し、アポトーシス細胞数はHHUA:13.89%、HOUA:9.02%、Ishikawa:7.91%とCRM197による細胞死を誘導した。 2)HHUA細胞(5×10^6細胞)をヌードマウスの皮下に播種し,腫瘍容量100mm^3以上(縦×横×横÷2)を形成した後,CRM197(50mg/Kg)を腹腔内に10日連日投与し10週間経時的に腫瘍容量を測定した。10週後の腫瘍容量はCRM197投与群(n=6):651±142mm^3(mean±SE),非投与群(n=6):30±18mm3とCRM197の著明な抗腫瘍効果を認めた。 C)臨床検体の採取およびRNA抽出とcDNA合成 昨年よりさらに検体数を増やすために、インフォームドコンセントの得られた患者の手術摘出標本より、子宮体部腫瘍(子宮筋腫・子宮内膜癌)と周囲の正常子宮筋・正常内膜を採取しRNA抽出とcDNA合成を行った。
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