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2006 年度 実績報告書

放射線及び重粒子線照射併用免疫治療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 17791160
研究機関東邦大学

研究代表者

田中 ゆり子  東邦大学, 医学部, 助手 (40396685)

キーワード免疫学 / 放射線 / 癌
研究概要

方法
1.検体の確保と抹消血中免役担当細胞の測定
千葉大学耳鼻咽喉科頭頸部外科、独立行政法人放射医学研究所付属病院で放射線治療又は重粒子線治療を行なっている頭頸部癌患者の末梢血を放射線照射前と放射線10Gy照射ごとに採取し単核球分画を分離回収した。単核球分画の一部を取りTCRε^+Vα24+Vβ11^+細胞又はCD1d/α・galactosylceramide (α-GalCer) tetramer^+細胞をNKT細胞として解析した。残りは、放射線治療終了後に機能解析を行なうため凍結保存した。
2.NKT細胞の機能解析
NKT細胞のサイトカイン産生能は、末梢血単核球分画より自己由来の樹状細胞を誘導し、α-GalCerを提示させた細胞を抗原提示細胞として末梢血単核球と共に培養後ELISPOT法により解析した。NKT細胞の増殖能は、末梢血単核球をIL-2とα-GalCer存在下で培養し、フローサイトメーターで解析した。In vitroで増殖したNKT細胞のサイトカイン産生能は、増殖したNKT細胞をPMAとIomomycinで刺激後、フローサイトメーターで解析した。また、細胞障害活性は^<51>Cr-release法で解析した。
結果と考察
放射線照射前後で抹消血中のNKT細胞数は減少しなかったがT細胞は減少していた。放射線治療後では患者のツベルクリン反応も低下していた事から、全身で抗原特異的な免疫抑制が起きている事が示唆された。放射線治療後のNKT細胞機能は、a-GalCerに対するIFN-g産生が低下していた。しかし照射後NKT細胞のin vitroでの増殖能は照射前と同程度であり、そのIFN-g産生能と細胞障害活性も低下していなかった事から、放射線治療を行なった患者でも抹消血NKTをin vitroで増殖、活性化して再投与する免疫治療が有効である可能性が示唆された。

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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