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2007 年度 実績報告書

単純ヘルペスウイルスによる前庭神経炎に関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 17791180
研究機関愛媛大学

研究代表者

脇坂 浩之  愛媛大学, 医学部附属病院, 講師 (30304611)

キーワードHSV / 再活性化
研究概要

マウス耳介にHSV-1を接種することで初感染顔面神経麻痺モデルを作成した。その後、麻痺が治癒したマウスに対して、初感染麻痺から3カ月後に抗免疫細胞表面マーカー抗体(抗CD3抗体)を腹控内へ投与した。坑CD3抗体投与1日後から7日後まで連日でマウスを生理食塩水と4%パラホルムアルデヒド、1%グルタールアルデヒドで経心還流固定を行った。それらのマウスから、前庭神経節を摘出し、ホルムアルデヒド、グルタールアルデヒドおよびオスミウム酸にて後固定を行い、型通りにエポン樹脂に包埋しブロックを作成した。そのブロックからダイヤモンドナイフで薄切し切片を作成した。この切片を用いて、透過型電子顕微鏡(H-800)にて観察した。その結果、抗体投与後3日後までは前庭神経節のすべての細胞でHSVは認められなかったが、投与4日後に神経細胞細胞質内にHSVの増殖を認め、それらは5日後に顕著となった。また、衛星細胞などへの感染も認められた。HSVの増殖はこの5日後あるいは6日後がピークで7日目には免疫細胞の侵入などが顕著となった。これらの結果から、前庭神経節における細胞レベルでのHSV-1の再活性は神経細胞を中心に起こっているが、一部衛星細胞からの再活性化も認められることが明らかとなった。また、ウイルスは神経細胞周囲のルーズミエリンを越えて衛星細胞やシュワン細胞へ感染を拡大しており、これが神経障害の拡大のメカニズムと考えられた。

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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