(1)経鼻的母胎免疫による母乳中インフルエンザ菌特異的IgAおよび胎盤IgG抗体の誘導 インフルエンザ菌外膜蛋白P6;50μgをコレラトキシン;5μgとともに雌マウス(BALB/c、4週齢)に2週間各日に経鼻免疫を行った結果、母乳中および血清中にP6特異的抗体(IgA、IgG、IgM)が誘導された。 (2)母胎免疫による新生児マウスへの影響の検討 インフルエンザ菌外膜蛋白P6;50μgをコレラトキシン;5μgとともに雌マウス(BALB/c、4週齢)に2週間各日に経鼻免疫を行い雄と交配・出産させる。新生児マウス血清中には母マウスから移行したと考えられる抗P6特異的抗体(IgA、IgG)が認められた。 (3)新生児の哺乳状態によるインフルエンザ菌特異的免疫抗体の変化 インフルエンザ菌外膜蛋白P6;50μgをコレラトキシン;5μgとともに雌マウス(BALB/c、4週齢)に2週間各日に経鼻免疫を行い雄マウスと交配出産させる。同時期に出産するように非免疫雌マウスを設定し、(A)経鼻免疫母マウスが自分の出産した仔マウスを育てる群、(B)免疫母マウスが非免疫母マウスが出産した仔マウスを育てる群、(C)非免疫母マウスが免疫母マウスが出産した仔マウスを育てる群、(D)非免疫母マウスが自分の出産した仔マウスを育てる群、の4群に分類し、新生児マウスの血清中抗P6特異的免疫抗体の変化について検討した。(A)、(B)群では新生児マウス血清中抗P6特異的IgG抗体が生後3週まで高く維持されたが、(C)、(D)群では生後2週で枯渇した。
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