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2005 年度 実績報告書

房水流出路の制御による緑内障の病態解明

研究課題

研究課題/領域番号 17791264
研究機関(財)田附興風会

研究代表者

本庄 恵  (財)田附興風会, 医学研究所第4研究部, 研究員 (60399350)

キーワード緑内障 / 房水流出 / 線維柱体細胞 / シュレム管内皮細胞 / 眼圧下降
研究概要

眼内を循環し眼内圧である眼圧を調整している房水は、毛様体で産生され、線維柱帯細胞、内皮網、シュレム管によって形成されている複合体から集合管へといたる房水流出路を経て、上強膜静脈へと排出される。この複合体における房水流出抵抗が高まることが眼圧上昇を伴う緑内障(開放隅角緑内障)の発症の主因とされており、その解剖学的構造は30年前に明らかにされている。しかし、線維柱帯細胞、内皮網、シュレム管複合体の房水の流出抵抗を制御している生理的因子や機能変化についての詳細は、今もって明らかにされていない。
われわれは1)サル眼を用いた生理的条件下での線維柱帯細胞、シュレム管細胞、細胞外基質の観察・発現因子の検討、および病態との関連の評価として、正常サル眼において隅角(線維柱帯・内皮網・シュレム管)を詳細に検討した。形態学的に隅角の構造は詳細に検討されているが、機能している分子の詳細については充分な知見が得られているとは言えない。摘出眼の切片において隅角線維柱帯、シュレム管細胞、細胞外基質に発現している分子を組織学的に検討した。その際に既知の細胞接着分子である、P-selectin、E-selectin、ICAM-1、LFA-1、Mac-1や血管・リンパ管系のマーカーであるPECAM-1、LYVE-1、VEGFR3などについても検討した。また、(2)培養線維柱帯細胞・シュレム管内皮細胞を用いたin vitroでの房水流出抵抗評価系の確立と病態関連因子の検討として、サル眼より線維柱帯細胞・シュレム管内皮細胞をそれぞれ抽出し培養することに成功した。シュレム管内皮細胞はその培養の純度が重要とされているが、手術的なテクニックを用いることにより、純度の高い細胞を抽出が可能であった。それぞれの培養細胞に対して定常状態で発現しているマーカー分子・細胞外基質の解析を行っていく予定である。本研究では、房水流出機構の生理的、分子生物学的検討により開放隅角緑内障の発症機序を明らかにすることを目的としている。結果、新たな薬物治療開発へつながると考えられる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] 高脂血症治療薬と緑内障2006

    • 著者名/発表者名
      本庄 恵
    • 雑誌名

      あたらしい眼科 23・1

      ページ: 55-56

  • [雑誌論文] プロテインキナーゼ阻害薬の眼圧下降効果2005

    • 著者名/発表者名
      本庄 恵
    • 雑誌名

      あたらしい眼科 22・12

      ページ: 1643-1644

URL: 

公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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