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2006 年度 実績報告書

口腔癌におけるSkp2およびCks1タンパクの過剰発現のメカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 17791303
研究機関広島大学

研究代表者

工藤 保誠  広島大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 助手 (50314753)

キーワード口腔癌 / 増殖 / 細胞周期 / ユビキチン分解
研究概要

我々は、以前に、Skp2の過剰発現を示した口腔癌細胞株において、Skp2タンパクが安定化していることを見い出していることから、Skp2やCks1の過剰発現にAPC/C-Cdh1による分解の抑制が関与しているのではないかと考え、SKP2の過剰発現を示す口腔癌細胞株を用いて、1)APC/C-Cdh1複合体のSkp2のN末端にあるD-Box領域を認識し、ユビキチン化されることから、Skp2のD-Box領域あるいはCdh1が結合する部位の遺伝子変異、2)APC/C複合体の遺伝子変異によるユビキチン化異常、3)Cdh1の遺伝子変異によるユビキチン化異常について検討したところ、.いずれにも遺伝子変異は認められなかった。そこで、APC/C-Cdh1の活性化を抑制する因子であるEmi1の過剰発現が口腔癌におけるAPC/C-Cdh1による分解の抑制に関わるかどうかを検討したところ、口腔癌細胞株で、Emi1の過剰発現が認められた。次に、これら細胞株を細胞分裂期とG1期に同調させたところ、Ho-1-u-1細胞のみで、Emi1の強い発現が認められた。通常、Emi1は、分裂期に入る前に、ユビキチン分解を受けるため、細胞分裂期やG1期では、発現がみられない。面白いことに、Ho-1-u-1細胞で、APC/Cにより分解されるタンパクであるSKp2, Aurora-A, cyclin A, cyclin B, TPX2などのタンパクの過剰発現が認められた。このことから、Emi1の分解などの異常により、細胞周期をとおして過剰発現することで、Skp2などのタンパクの過剰発現を引き起こす可能性が示唆された。現在、Emi1の発現異常についての詳細を検討中である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Skp2 expression is associated with down-regulation of p27 protein and cell proliferation in Salivary Adenoid Cystic Carcinoma.2007

    • 著者名/発表者名
      Mohammad Reza Keikhaee 他
    • 雑誌名

      Virchows Archiv (印刷中)

  • [雑誌論文] Degradation of cyclin-dependent kinase inhibitor pZ7 in oral cancer.2006

    • 著者名/発表者名
      工藤保誠 他
    • 雑誌名

      Oral Medicine and Pathology 11

      ページ: 19-26

URL: 

公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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