研究概要 |
平成17年度の研究実績として、ヒト歯髄組織の分離を行いコラゲナーゼとディスパーゼを用いた酵素処理によりヒト歯髄組織中の細胞を分離した。細胞培養を行い継代数とコロニー形成率の観察を行っている。またBone sialoprotein(BSP),Dentin matrix protein(DMP1),type 1 Collagen, Dentin sialoprotein(DSP), Osteopntin(OPN)を用いた免染組織染色を行っている。さらにテロメラーゼ活性を測定するためにTRAPアッセイを行っている。これらの実験結果についてサンプル数を増やし追加実験を行っている。幹細胞の特性の一つである細胞の分化能を調べるため、採取した細胞に分化培地を用いた。用いた分化培地は、石灰化形成を誘導する培地である。その結果、アリザリンレッド染色において陽性を示した。 ヒト歯肉組織より分離しコラゲナーゼを用いた酵素処理によりヒト歯肉組織中の細胞を分離した。細胞培養を行い継代数とコロニー形成率およびTRAPアッセイの実験を行っている。これらの実験結果についてもサンプル数を増やし、さらに追加実験を行っている。また、分化誘導培地による石灰化形成の誘導を行った結果、ヒト歯髄細胞と同様に陽性であった。 上皮間葉相互作用の解明のため、ヒト歯肉由来上皮細胞とヒト歯肉線維芽細胞を分化培地で共培養し細胞の石灰形成能を観察した。石灰化をアリザリンレッド染色で観察した結果、共培養群では単独培養群と比べ石灰化の促進がみられた。この現象は、ヒト歯肉由来上皮細胞とヒト歯髄細胞を共培養した群でも観察された。 昨年の秋、第47回歯科基礎医学会学術大会(宮城県仙台国際センター)へ「ヒト歯肉由来上皮細胞と線維芽細胞およびヒト歯肉由来上皮細胞と歯随細胞の共培養による石灰化の促進」として研究結果の発表を行った。
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