• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2005 年度 実績報告書

口腔癌に対するシャペロン治療の化学・放射線・温熱療法への応用に関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 17791343
研究機関奈良県立医科大学

研究代表者

今井 裕一郎  奈良県立医科大学, 医学部, 助手 (80347567)

キーワードシャペロン / 遺伝子治療 / 口腔癌 / 放射線治療 / 温熱療法
研究概要

グリセロールは変異型p53蛋白質に正常型p53蛋白質の機能を回復させる化学シャペロンとして働くことが明らかにされている。今回、グリセロール処理することにより、変異型p53を持つヒト口腔扁平上皮癌細胞Ca9-22(codon 248,Arg→Trp)に対し、X線照射後のアポトーシスを誘導させ、放射線感受性が高められるかを検討した。
(方法)グリセロール処理(0.6M)を施したCa9-22細胞のX線感受性をコロニー形成法、アポトーシス関連タンパク質の定量をWestern Blot法、アポトーシス誘導をDNAラダー検出法、ヘキスト染色法、Gel Shift Assayおよびアポトーシス関連タンパク質発現をプロテインチップにて解析した。
(結果・考察)1.グリセロール処理によりX線感受性が増感された。2.グリセロール処理によりX線によるBaxの蓄積誘導が見られるようになった。3.X線単独照射の場合、DNAラダーは見られないがグリセロール処理を併用した場合、DNAラダーが認められた。4.X線のみあるいはグリセロールのみではp53のDNA結合量に変化はなかったがX線とグリセロールの併用によりp53のDNA結合量が明らかに増加していることが認められた。
以上の結果より変異型p53保有の口腔扁平上皮癌細胞にあらかじめグリセロール処理を施すことにより放射線感受性が高まり、p53が活性化され、Baxを介したアポトーシスが増強されることが培養細胞系にて示唆された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Glycerol enhances radiosensitivity in a human oral squamous cell carcinoma cell line (Ca9-22) bearing a mutant p53 gene via Bax-mediated induction of apoptosis2005

    • 著者名/発表者名
      Yuichiro Imai
    • 雑誌名

      Oral Oncology 41

      ページ: b631-b636

URL: 

公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi