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2006 年度 実績報告書

根面う蝕原性細菌の検出・定量化と多様性解析の試み

研究課題

研究課題/領域番号 17791360
研究機関長崎大学

研究代表者

大原 直子  長崎大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 助手 (80301365)

キーワードPCR / 根面う蝕 / Actinomyces / 感染象牙質 / 口腔細菌 / 16SrRNA
研究概要

初めに、過去に報告のあるう蝕細菌の16SrRNA遺伝子の菌種特異的プライマーによりPCRを行い、根面う蝕象牙質中の菌の検出を試みた。菌数分布は、表層部から中層部の総菌数は多く、深層部歯質では検出菌数が少ない傾向にあった。Actinomyces属は、表層部から中層部に検出されたが、S.mutansやS.sobrinusは、深層部にも認められた。S.mutansは、深層部の方により多く検出された試料もあった。咬合面から進行した歯冠部感染象牙質でも同様の菌種が検出され、根面う蝕の原因菌とされるActinomyces属も多く検出された。S.mutansの菌数は歯冠部感染象牙質の方が、根面う蝕より多い傾向にあったが、S.sobrinusはあまり差は認められなかった。
次に、16SrRNA遺伝子の菌種非特異的プライマーを設計し、PCR反応を行った。その産物をクローニングし、得られたクローンの塩基配列を解析し、データベース検索することにより、菌種の同定を試みた。表層部から中層部の感染象牙質から検出されたクローンの約40%は、Actinomyces属であった。Prevotella属、Propionibacterium属、Selenomonas属が、それぞれ約10%検出された。深層部では、Actinomyces属の検出数が約60%に増加し、Prevotella属、Propionibacterium属、Selenomonas属は減少した。また、深層部で検出された菌の約20%は、Unculturerd human oral bacteriumとして登録されている菌種であった。培養法で明らかにされてきたう蝕細菌とは異なる菌種存在の可能性を示唆した。

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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