研究概要 |
平成17年度では,まずCAD/CAMシステムを用いたカスタムメイド3Dチタン薄膜の製作を行った.被験者のCTのDICOMデータを用いてインプラント埋入手術に必要なインプラントの埋入位置や方向,そして骨造成の有無についてパーソナルコンピュータ上で3次元シミュレートした.Guided Bone Regeneration(GBR)を行うにあたって,理想的とされる骨形態を想定し,3D-CTデータ上で必要な造成骨データをシミュレートした.この3Dデータからラピッドタイピングの手法を用いてABS樹脂にて顎骨3Dモデルを作成し,同時に造成骨3Dモデルについても作成した.結果,理想的とされる骨形態が回復された顎骨モデルが完成することができた. 次に市販されている厚さ0.1mmのTitanium Micro Mesh(ACE, USA)を骨造成モデル上でGBRのためのフレームの形態修正や調整を行い,カスタムメイド3Dチタン薄膜を製作した.この薄膜をあらかじめオートクレーブ滅菌を施し,ひとまず臨床応用することができた.フレームの適合は良好であり,骨造成量もあらかじめシミュレートされているために手術効率がよくインプラント埋入および自家骨移植を含めたGBR手術を行うことができた. さらにこのGBR用3Dチタン薄膜チタンメッシュをCAD/CAMにて自動作製するために,メッシュフレーム自体のCADデータをシミュレートしている.しかしながらメッシュ構造のワックスパターン様の三次元CADデータにおいて厚さの決定項目を検討している.そのため純チタンブロックを切削し,CAM製作するところまでは至っていない.次年度に引き継ぐ予定である.
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