研究概要 |
睡眠時呼吸のリスク要因であると言われている睡眠時の体位において、仰向け時は無呼吸やブラキシズムが多く、側臥位時のほうが無呼吸やブラキシズムが少ないという説がある。一般的にも、側臥位にすることにより、いびきや無呼吸が減少すると言われているが、臨床研究による評価はなされていない。 本研究では,睡眠中の体位により、ブラキシズムや無呼吸は影響を受けるという仮説を検討するため,睡眠中の体位による各種影響を解析することを目的とする。 本研究に対するインフォームドコンセントの得られた成人男性である被験者それぞれにおいて、通常時(コントロール)、下顎前方位スプリント装着時、スタビライゼーションスプリント装着時および自作の睡眠時体位側臥位誘導装置装着時においてそれぞれ一晩ずつの計4日間、睡眠時呼吸状態、体位および咬筋筋電図の計測を行う。上記4条件の順番はランダムとする。記録した計測データは、分析用アプリケーションソフトにより、ブラキシズムの活性値や、閉塞型、中枢型、混合型のAPNEA, Desaturation, SpO2,体位等の解析を行う。睡眠時体位の側臥位への誘導、および各種スプリント装着が、睡眠時の呼吸、睡眠関連ブラキシズムへ与える影響についての分析を行う.さらに、同測定において,軽度の閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSAS)が疑われた場合(一般的に治療に際しては歯科用口腔内装置が用いられる)、それぞれのスプリント装着時と、睡眠時体位矯正時における、無呼吸状態の改善状況に関しての解析を加えて行う。 現在データの収集中である。
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