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2006 年度 実績報告書

高度吸収顎堤再生のための高齢者向け非細胞性骨造成法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 17791390
研究機関広島大学

研究代表者

西村 正宏  広島大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 助手 (00294570)

キーワード骨増生 / 骨造成 / 再生医療
研究概要

昨年までの研究により,組織再生能力を促進し,骨を増生させるためには生きた状態で細胞を移植することが重要であることが示された.しかし、細胞が死んでいても、細胞外基質を含むことにより血管新生が促進されていたことから、ECM中には血管誘導作用を示す物質が含まれており、骨形成にも有効に作用する可能性があることが示唆されていた。これらの効果は移植部位の組織幹細胞の遊走を促進することにより開始すると考え、間葉系幹細胞(以下MSC)の遊走促進因子についての網羅的検索を行なった。その手段としてBoyden chamber cell migration assayを行った.その結果,検討した26種類の生体物質のうちで,platelet derived growth factor-AB(PDGF-AB), platelet derived growth factor-BB(PDGF-BB), epidermal growth factor(EGF), heparin binding epidermal growth factor like growth factor(HB-EGF), transforming growth factor-α(TGF-α), basic fibroblast growth factor(bFGF), insulin like growth factor-I(IGF-I), hepatocyte growth factor(HGF),トロンビンの9つの物質がMSCの遊走を促進することが判明した。Wound healing assayにおいてもこれらは細胞の移動を促進した.またこれらの物質はランダムな運動を促進するものの,方向性のあるケモタクティックな遊走をより強く促進した.さらにこれらの物質を組み合わせることにより相加的な遊走促進効果が得られた.しかもウサギ由来MSCの遊走を促進した9つの物質はヒト由来MSCの遊走も促進した.一方,^3H-thymidineの取り込み実験において,これら9つの物質はウサギ由来MSCの増殖をも促進した.遊走促進効果の細胞特異性を検討するため,ヒト歯肉線維芽細胞の遊走促進効果を検討したところ,トロンビンのみが歯肉線維芽細胞の遊走を抑制した。従って、PDGF-BBやEGFなどはもとより、創傷部位に存在するトロンビンがMSCの遊走に重要で、その後の増殖も促進することにより、結果的にその部位での骨形成の開始を誘導することが示唆された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Comprehensive analysis of chemotactic factors for bone marrow mesenchymal stem cells2007

    • 著者名/発表者名
      Yoshie Ozaki
    • 雑誌名

      Stem Cells and Development 16

      ページ: 119-129

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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