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2005 年度 実績報告書

炭酸ガス(CO2)レーザーによるオーラルヘルスプロモーション

研究課題

研究課題/領域番号 17791498
研究機関東京歯科大学

研究代表者

村上 聡  東京歯科大学, 歯学部, 病院助手 (70385219)

キーワード歯学 / 病理学 / 創傷治療 / レーザー / 健康増進
研究概要

平成17年度はin vivoによる検索として、ラット口蓋粘膜における炭酸ガス(CO2)レーザー照射の影響およびレーザー照射後の粘膜上皮の創傷治癒過程ならびに再生上皮組織の特性について免疫組織化学的ならびに電子顕微鏡学的に検索した。連続波(Continuous Wave : CW)を1ワット4秒間照射した場合、すなわち装置の設定上総エネルギーとして4Jを与えた場合、ラット口蓋粘膜は上皮下結合組織に明らかな炎症反応を起こすことなく基底膜から上皮組織のみを脱落させることが明らかとなった。上皮脱落のメカニズムは電子顕微鏡的観察により、細胞間結合装置(デスモゾーム)は温存されるにもかかわらず、基底膜および細胞間隙の不規則な拡大および細胞内小器官の変性やトノフィラメントの凝集などが生じることにより上皮脱落が起きることが明らかとなった。これらは炭酸ガス(CO2)レーザーの熱作用によるタンパク変性に影響している可能性が考えられた。また、照射7日後には上皮の欠損は再生上皮により完全に被覆されるが、これらの再生上皮細胞は周囲に残存した粘膜上皮から再生した角質細胞のみで構成され、その他の口腔粘膜上皮の構成要素であるメルケル細胞、ランゲルハンス細胞、メラニン産生細胞は観察されなかった。これらの結果から、炭酸ガス(CO2)レーザーはメラニン色素沈着症の治療に有効であることが示唆される一方で、再生直後の粘膜上皮では感覚の鈍麻や免疫機能の低下などの可能性も示唆された。本研究はEuropean Society for Oral Laser Applications ; Laser Congress 2005 Barcelona, (May 19-21, 2005 World Trade Center, Barcelona, Spain)にて発表した。現在、The journal of oral laser applicationsに投稿中である。

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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