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2005 年度 実績報告書

下顎頭軟骨の成長発育におけるMMP-2.9,13の制御機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 17791514
研究機関東京大学

研究代表者

大久保 和美  東京大学, 医学部附属病院, 医員 (10396715)

キーワード下顎頭軟骨 / 内軟骨性骨化 / MMP-13
研究概要

下顎頭を構成している下顎頭軟骨の分化・発生について明らかにしようとすることは、顎顔面領域の成長発育のメカニズムを解明する上で重要である。また、長管骨の内軟骨性骨化において、軟骨細胞の肥大化と軟骨基質の石灰化にマトリックスメタロプロテナーゼ(MMPs)が深く関与し、重要な役割を果たしているといわれている。そこで本研究は、成長期マウス下顎頭軟骨の内軟骨性骨化における生理的条件下でのMMP-2,9,13のタンパクの発現・局在を検索し、下顎頭軟骨における役割を解明する事で、長管骨と異なった成長様相を示す成長期下顎頭軟骨の成長発育のメカニズムを解明するものである。
実験動物としてICRマウスを用い、検索時期は生後1,5,10日齢とした。下顎頭および頸骨骨端部を摘出後、4%パラホルムアルデヒドにて4℃で24時間浸漬固定し、10%EDTA溶液で脱灰後、通法に従いエタノール系列にて脱水しパラフィン包埋を行った。長軸に平行に5μmの連続切片を作製し、形態的観察のためトルイジンブルー染色を行った。タンパクの局在については、同様に下顎頭および頸骨骨端部を摘出後、パラフィン切片上で、上記それぞれのC末端を認識するポリクローナル抗体を用いて、CSA(Catalized Signal Amplification)法により免疫組織化学染色を行った。
今回の実験から、成長期下顎頭軟骨と脛骨におけるMMP-13タンパクの発現の違いが明らかとなり、内軟骨性骨化の過程における、細胞外基質の分解を伴う組織の改変機構との関連性について検討を行った結果、MMP-13が下顎頭軟骨の成長の早い時期において、軟骨基質を分解することにより細胞の肥大化に必要なスペースを確保し、さらに骨-軟骨境界部で石灰化を開始させる役割を果たしている可能性が示唆された。

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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