研究課題
(1)平成18年度研究計画の要約平成17年度に野生型PTH/PTHrP受容体(PTH-R)、PTH-R^<H223R>(Jansen型)、およびPTH-R^P132L(Blomstrand型)遺伝子発現ベクターを作製し、骨芽細胞でのPTH-Rタンパクの細胞内局在について検討を行った。今年度は、PTH-Rタンパクの細胞内局在部位の違いを詳細に検討するため、myc-tagを組み込んだcDNAを作製し、免疫沈降および免疫電顕の詳細な所見を得る。(2)研究成果内容PTH-Rタンパクを発現させた骨芽細胞を用い、PTH-Rタンパクの細胞内局在をwesternblot法にて確認したところ、野生型PTH-Rタンパクは膜に強い局在を示しだのに対し、BolmstrandおよびJansen型PTH-Rタンパクは細胞質および膜分画にそれぞれわずかに局在していること、とくにBlomstrand型PTH-Rタンパクは、小胞体などのorganelleに蓄積されていることが示唆された。また、PTH-Rを導入していないコントロールでは、PTH-Rタンパクは検出されなかった。これらの結果は免疫電顕でも確認された。さらに、変異型PTH-Rと野生型PTH-Rとのユビキチン化の相違について比較検討するため、PTH-R発現ベクターをtransfectionした骨芽細胞にproteasome抑制剤であるMG132を投与後、抗PTH-R抗体で免疫沈降を行い、その後抗ユビキチン抗体を用いてwesternを行ったところ、有意な差を得ることができなかった。これは、上記手法による検出の難しさを示していると考えられたため、新たにPTH-R発現ベクターのC末端にc-myc tagを付加した発現ベクターを構築した。平成19年2、3月の時点で細胞内局在の確認ならびに免疫沈降の所見を得つつある。
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