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2005 年度 実績報告書

ケモカインからみた歯周組織破壊におけるリンパ球浸潤メカニズムの解析

研究課題

研究課題/領域番号 17791556
研究機関徳島大学

研究代表者

細川 義隆  徳島大学, 医学部・歯学部附属病院, 助手 (90346601)

キーワードケモカイン / 歯周炎 / 歯肉線維芽細胞 / サイトカイン / リンパ球 / 歯周炎
研究概要

歯周炎はプラーク中に含まれる歯周病原性細菌により惹起される慢性炎症性疾患でT細胞などの免疫担当細胞と線維芽細胞との複雑な相互作用によって病変が形成されているが報告されている。ケモカインはサイトカインの一種であり、炎症性細胞などの遊走、浸潤に関与していることが報告されている。その中の一つCXCL12はT細胞の遊走だけでなく血管新生などにも関与していることが報告されているが、歯周炎での発現ならびにその役割については明らかとなっていない。本研究ではCXCL12ならびにそのレセプターであるCXCR4に着目し、歯周炎病変局所でのCXCL12およびCXCR4発現の解析、ならびに歯周組織の主な構成細胞の一つであるヒト歯肉線維芽細胞(HGF)のCXCL12産生の解析を行った。
免疫組織化学的解析により歯周炎病変局所においてHGFはCXCL12を発現しており、同一部位にCXCR4陽性炎症性細胞が浸潤していることが明らかとなった。また、正常歯肉中のHGFもCXCL12を発現していた。さらに、in vitroにてHGFを培養しCXCL12発現の解析を行った。ELISA法によりHGFは恒常的にCXCL12を産生しており、そのCXCL12産生はRANTES、CCL20、Fractalkineなどのケモカイン、TNF-α,IL-1βなどの炎症性サイトカイン、ならびにE.coli LPS, S.aureus LTAならびにCpG DNAなどの細菌由来物質によってもCXCL12産生は増加することが明らかとなった。一方、歯周病原性細菌の一つであるP.gingivalisの菌体ならびにLPSによりCXCL12産生は抑制された。
これらのことより、HGFのCXCL12産生はサイトカイン、ケモカインならびに細菌由来物質により複雑にコントロールされていることが明らかとなった。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (4件)

  • [雑誌論文] Expression of Fractalkine (CX3CL1) and its Receptor, CX3CR1, in Periodontal Diseased Tissue.2005

    • 著者名/発表者名
      Yoshitaka Hosokawa
    • 雑誌名

      Clinical and Experimental Immunology 136・3

      ページ: 506-512

  • [雑誌論文] CXCL12 and CXCR4 expression by human gingival fibroblasts in periodontal disease.2005

    • 著者名/発表者名
      Yoshitaka Hosokawa
    • 雑誌名

      Clinical and Experimental Immunology 141・3

      ページ: 467-474

  • [雑誌論文] Increase of CCL20 expression by human gingival fibroblasts upon stimulation with cytokines and bacterial endotoxin.2005

    • 著者名/発表者名
      Yoshitaka Hosokawa
    • 雑誌名

      Clinical and Experimental Immunology 142・2

      ページ: 285-291

  • [雑誌論文] 炎症性サイトカインおよびLPSはヒト歯肉線維芽細胞のCCL20産生を誘導する。2005

    • 著者名/発表者名
      細川 義隆
    • 雑誌名

      日本歯周病学会会誌 147巻・秋季特別号

      ページ: 166-166

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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