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2005 年度 実績報告書

薬剤の血管外漏出に対する看護技術の検証と確立

研究課題

研究課題/領域番号 17791595
研究機関岩手県立大学

研究代表者

石田 陽子  岩手県立大学, 看護学部, 助手 (60322335)

キーワード血管外漏出 / 薬剤 / 看護技術 / ラット / 抗がん剤
研究概要

1.ビンカアルカロイド系抗がん剤漏出時の罨法の作用に関する実験的研究
ビンカアルカロイド系抗がん剤は血管外に漏出した際,対処方法として「温めること」が推奨されている。そこで本研究では,当薬剤が血管外に漏出した際の温罨法の作用について明らかにすることを目的に,実験動物(ラット)を用いて研究を行った.その結果,当薬剤が漏出した際,それに伴う皮膚傷害は漏出直後ではなく,数日をおいて出現することが明らかとなった.また,本実験条件下では,当薬剤漏出後,温罨法を施行したラット皮膚に潰瘍形成という重篤な傷害を認めた.このことから,ビンカアルカロイド系抗がん剤が血管外に漏出した場合の温罨法適用の有効性は示されず,むしろ皮膚傷害を増悪させる危険性があると考えられた.
2.薬液の血管外漏出時の罨法の作用に関する基礎的研究
臨床において薬液の血管外漏出が発生した際,漏出部に対して罨法が行われることが多いが,実際に血管外に漏出した薬液がどのような機序で組織内を移動するかについて今まで明らかにした報告はない.そこで本研究では,色素を用いて薬液が血管外に漏出した状況を実験的に作製し,それに対する冷罨法あるいは温罨法の作用について検証する目的で実験動物を用いた研究を行った.その結果,薬液漏出後冷罨法を施行したラット背部皮下組織では,注入した各色素が拡散することなく,狭い範囲にとどまる傾向がみられた.また,温罨法を施行したラット背部皮下組織では,注入した各色素が拡散することはあっても,吸収を確認できる所見は得られなかった.このことより,薬液を色素で標識することにより,薬液が血管外に漏出した際の罨法の作用について明らかにすることができた.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] 薬液の血管外漏出時の罨法の作用に関する基礎的研究2006

    • 著者名/発表者名
      石田陽子
    • 雑誌名

      岩手県立大学看護学部紀要 8巻

      ページ: 97-100

  • [雑誌論文] ビンカアルカロイド系抗がん剤漏出時の罨法の作用に関する実験的研究2005

    • 著者名/発表者名
      石田陽子
    • 雑誌名

      日本看護技術学会誌 4巻・2号

      ページ: 38-41

  • [雑誌論文] 抗がん剤漏出による皮膚傷害に対する罨法の作用について2005

    • 著者名/発表者名
      石田陽子
    • 雑誌名

      日本看護技術学会第4回学術集会講演抄録集

      ページ: 70

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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