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2017 年度 実績報告書

ゲノム改変技術を用いたカイコの性決定におけるBmznf-2遺伝子の機能解明

研究課題

研究課題/領域番号 17F17108
研究機関東京大学

研究代表者

嶋田 透  東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 教授 (20202111)

研究分担者 GAJULA GOPINATH  東京大学, 農学生命科学研究科, 外国人特別研究員
研究期間 (年度) 2017-04-26 – 2019-03-31
キーワードzinc finger / W染色体 / 性決定 / doublesex / トランスポゾン / 遺伝子組換えカイコ / GAL4-UASシステム
研究実績の概要

Bmznf-2は、カイコの雌特異的な性染色体であるW染色体の上に存在するBmznf-1遺伝子に高い相同性を示す常染色体上の遺伝子で、CCCH型のジンクフィンガードメインを有するタンパク質をコードしている。Gajula Gopinath博士のインドにおける先行研究によると、Bmznf-2を培養細胞で過剰発現するさせると、性決定機構の下流の遺伝子であるBmdsxの性特異的スプライシングが雄型に偏ることが分かっている。これは、Bmznf-2が性決定へ関与することを示唆している。しかし、それだけでは、Bmznf-2が個体レベルで本当に性決定あるいは性分化に関与しているかどうか分からない。そこで、Bmznf-2 の機能を in vivo すなわちカイコの個体レベルで明らかにするため、トランスポゾンpiggyBacを用いたベクターにより、カイコの生殖細胞系列へBmznf-2遺伝子を導入し、強制発現させるようと考えた。実験は、主として日本学術振興会外国人特別研究員のGajula Gopinath博士が行なった。
piggyBacベクターのUAS配列の下流にBmznf-2遺伝子を組み込んだベクターDNAを作成し、これを微量注射法でカイコ初期胚へ注射した。後代をスクリーニングした結果、目的のトランスジェニック系統を作出することに成功した。また、強制発現に必要なGAL4系統を飼育した。これら2系統を交配することで、次代にBmznf-2遺伝子のフェノタイプを観察することができる予定である。また、CRISPR/Cas9およびTALENを用いたゲノム編集により、Bmznf-2遺伝子をノックアウトするための準備を進めた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

計画通りに、Bmznf-2遺伝子のトランスジェニック系統を樹立することができた。

今後の研究の推進方策

UAS-Bmznf-2遺伝子のトランスジェニック系統を樹立することができたので、これをGAL4系統と交配することにより、フェノタイプを調査することができるはずなので、慎重に解析する。また、CRISPR/Cas9またはTALENを用いたゲノム編集により同遺伝子のノックアウト系統の作出も急ぐ。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2018

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Transgenesis of the sex influencing gene, Bmznf-2 in the domestic silkworm Bombyx mori2018

    • 著者名/発表者名
      Gajula Gopinath, Lee Jung, Takashi Kiuchi, and Toru Shimada
    • 学会等名
      日本蚕糸学会第88回大会(平成30年度蚕糸・昆虫機能利用学術講演会)

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公開日: 2018-12-17  

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