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2018 年度 実績報告書

超臨界水中でのグラフェン量子ドットの合成とその分離および応用

研究課題

研究課題/領域番号 17F17335
研究機関京都大学

研究代表者

小松 直樹  京都大学, 人間・環境学研究科, 教授 (30253008)

研究分担者 TAYYEBI AHMAD  京都大学, 人間・環境学研究科(研究院), 外国人特別研究員
研究期間 (年度) 2017-11-10 – 2020-03-31
キーワード2次元ナノ材料 / 二硫化モリブデン / ナノダイヤモンド / 磁性酸化鉄ナノ粒子 / ポリグリセロール / ボールミリング / はく離
研究実績の概要

昨年度に引き続き、固相中でのボールミリングによる2次元ナノ材料(二硫化モリブデン、MoS2)のはく離についても検討を行った。はく離剤としてコール酸ナトリウム(SC)を用い、SC/MoS2 の量比(0.2ー4.0)、容器の容量に対するボールの容量比(10, 50, 80%)、回転速度(100 - 600 rpm)、ミリング級のサイズ (2, 5 mm), ボールミリングの時間 (0.5 - 24 h)、bulk MoS2 の重量(0.0 - 1.0 g).などの条件の最適化をおこなった。得られた二硫化モリブデンナノシートとSCの複合体は、水にすぐに溶解することも明らかになった。
一方、ナノダイヤモンド(ND)と磁性酸化鉄ナノ粒子(SPION)との複合体の合成についても検討を行った。まず、ND 表面をポリグリセロール(PG)で被覆し、水溶性の ND-PG を合成する。それをオートクレーブに入れ、iron acetylacetonate(Fe(acac))とトリエチレングリコール(TEG)を加えたのち、230°C で30分加熱することで複合体 ND-PG-SPION を合成した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初予定していた超臨界水中でのグラフェン量子ドットの合成は、高圧容器が高価になることや安全性などの問題から、超臨界水ではなく、超臨界有機溶媒中で反応を行うこととした。また、当初の目標であったグラフェン、あるいはグラフェン量子ドットの合成に代えて、以前から当研究室で扱ってきた磁性酸化鉄ナノ粒子(SPION)の合成を最初の標的とし、実験を行った。その結果、常温常圧下で合成されたSPIONに比べ、より粒度分布の狭いナノ粒子を合成できることが明らかとなった。また、このように合成した SPION を、上述のようにナノダイヤモンド(ND)と複合化し、ND-PG-SPION を合成した。

今後の研究の推進方策

ボールミリングによる2次元ナノ材料(二硫化モリブデン、MoS2)のはく離については、さらに最適化を進めるとともに論文作成にも取り掛かる予定である。
ナノダイヤモンド(ND)と磁性酸化鉄ナノ粒子(SPION)との複合体の合成については、粉末 X 線(XRD), 動的光散乱(DLS)、熱重量分析(TGA)などで分析を行ったのち、磁気共鳴(MR)造影剤への応用について検討を行う予定である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2019 2018

すべて 学会発表 (4件)

  • [学会発表] A Case Study for Nanoparticles on Nanodiamond: Facile Preparation of Nanodiamond-iron oxide Nanohybrid2019

    • 著者名/発表者名
      Ahmad Tayyebi, Takuya Hayashi, Fumi Yoshino, Naoki Komatsu
    • 学会等名
      第56回 フラーレン・ナノチューブ・グラフェン総合シンポジウム
  • [学会発表] Does Lateral Size of MoS2 Nanosheets Influence Photoelectrochemical Performance?2019

    • 著者名/発表者名
      Ahmad Tayyebi, Tomokazu Umeyama, Meysam Tayebi, Naoki Komatsu
    • 学会等名
      第56回 フラーレン・ナノチューブ・グラフェン総合シンポジウム
  • [学会発表] Facile Production of MoSNanosheets by Ball Milling: Optimization of Operating Parameters2018

    • 著者名/発表者名
      Naoko Ogino, Ahmad Tayyebi, Naoki Komatsu
    • 学会等名
      第55回 フラーレン・ナノチューブ・グラフェン 総合シンポジウム
  • [学会発表] Direct Exfoliation of Graphene and h-BN with Various Photosensitizers in Water Aiming at Cancer Phototherapy2018

    • 著者名/発表者名
      Ahmad Tayyebi, Naoko Ogino, Naoki Komatsu
    • 学会等名
      第55回 フラーレン・ナノチューブ・グラフェン 総合シンポジウム

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公開日: 2021-01-27  

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