研究課題/領域番号 |
17F17363
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
藤井 孝藏 東京理科大学, 工学部情報工学科, 教授 (50209003)
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研究分担者 |
KOTSONIS MARIOS 東京理科大学, 工学部, 外国人特別研究員
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研究期間 (年度) |
2017-11-10 – 2019-03-31
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キーワード | プラズマアクチュエータ / 流体制御 / 風車翼 |
研究実績の概要 |
当該特別研究員は10月末に来日,受入責任者と一緒に11月から本格的な研究を開始した.風力発電用ブレード翼形状を主な対象とし,本技術の風力発電装置への適用可能性を明らかにすることを目的として,数値シミュレーションと実験計測の準備を開始した.まず,対象形状を議論し,他のレイノルズ数試験の結果があることも加味して翼型をデルフト工科大学が開発した風車翼とした. 数値シミュレーションについては,信頼できる結果を得るためには大規模な数値シミュレーションが必要であること,大規模シミュレーションに関しての経験が不十分なことから,計算格子生成,試行的3次元シミュレーションを実施し,あわせて並列化計算の理解を深める努力を進めた.なお,流れの安定性の基礎的理解を本計算に活かすため,次年度に向けて一定の計算機資源を確保する申請を行った.実験に関しては,計画通りに模型作成を実施,次年度4月に予定されている風洞試験の準備をほぼ終えた. 鳥取開催を予定していたプラズマアクチュエータ研究会は会場の都合から東京(慶應大学矢上キャンパス)開催に変更されたが,特別研究員はそこにて招待講演を行った.この場を通じて,産業界も含めて多くの研究者との交流ができた.当該研究員が3月にデルフト工科大学にて本テーマのワークショップを計画していた(欧州を中心に関連研究者が多数参加)ことから,同特別研究員の出張は東北大学のみとした.東北大学では次年度に関連研究の風洞試験が予定されており,議論を通じてそこへの参加を決定した.また,3月末には,招待者のみからなる日米の流体力学とデータサイエンスのワークショップにて講演,今後の研究に有意義な意見交換を行うことができた.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
特別研究員が招待講演を行ったプラズマアクチュエータ研究会,また年度末の日米ワークショップなどを通じて多数の研究者と意見交換を行うことができた.生活の設定,オランダでの当該研究のワークショップのためなどの帰国で一定期間のブランクはあったが,模型制作なども終了し,約5ヶ月の期間としては次年度の本格実験,数値シミュレーションに向けた十分な準備が出来た.
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今後の研究の推進方策 |
予定通りである.4月後半に小型風洞を利用した風車翼の実験を予定している.ここは複数の固定迎角条件下で実施する. 本格的なシミュレーションも4月後半には開始できると考えている.特別研究員が6月に再度一時的な帰国を必要としているが,研究は順調に進捗しており,大きな支障はないと考えている. 東北大学での風洞試験参加,それ以外にシンポジウム開催場所の変更で行けなかった鳥取大学(3電極などで成果あり)や風車やプラズマアクチュエータの関連研究者がいる産業技術総合研究所(福島)や北海道科学大学などの訪問を今後計画する予定である.数値シミュレーションの結果を受けて,秋にはさらなる実験実施を予定している.
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