今年度は、前年度まで解明した亀裂接触部における熱・水・応力(破壊)・化学連成評価モデルを亀裂ネットワークモデルに導入し、接触部の破壊がモデル全体の水理物質移行特性に与える影響を詳細に考察した。具体的には、下記に示す有意な成果が得られた。 (1)三次元亀裂ネットワークモデルを制作し、応力と水力を与えて、三次元モデルに通じての流量を観測した。当時に、CTを用いて亀裂の分布状況と接触部の破壊状態を明らかにした。(2)流体の温度を変えて、浸透係数の変化を観測した。(3)酸性流体を用いて、浸透係数及び接触部の破壊状態に与える影響を分析し、熱・水・応力(破壊)・化学連成作用を解明した。最後に、亀裂表面ラフネスと透水係数との関係式及びフラクタル次元による亀裂の空間分布特性の評価手法を一体化し、より高度な水理物質移行特性評価モデルを提案した。
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