研究課題/領域番号 |
17F17740
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
松方 冬子 東京大学, 史料編纂所, 准教授 (80251479)
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研究分担者 |
BATTS JOSHUA 東京大学, 史料編纂所, 外国人特別研究員
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研究期間 (年度) |
2017-11-10 – 2020-03-31
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キーワード | 慶長遣欧使節 / スペイン / メキシコ / フィリピン / 伊達政宗 / 佐渡金山 / 石見銀山 |
研究実績の概要 |
本研究は、いわゆる慶長遣欧使節について、スペイン・ハプスブルク帝国と徳川政権とをつないで、日本の対スペイン貿易を実現しようとした宣教師ソテロとその周辺の人々の動きを、スペイン・日本双方の重層的な政治構造(スペインの勢力下に会ったフィリピン・メキシコ、徳川政権のもとにあった仙台藩)を視野に入れつつ、考察しようとするものである。 また、次のプロジェクトである日本銀の国内外の流通や、金銀銅山の経営史・技術史についての研究への橋渡し的な作業も行う。 今年度は、大学院生のチューターとともに収集した日本語史料の読解を進めたほか、佐渡金山に関わる史跡の現地調査を行った。 また、世界中の3か国で開催された国際会議に参加・報告した。2018年4月アメリカ・イエール大学では、2019年2月タイ・チュラロンコン大学で開催された、研究代表者が主催する国際ワークショップ“Correspondence between Crowns: Asian Diplomatic Practice in the 17th-19th Centuries”に参加した。2019年3月ポルトガル・リスボン新大学で開催されたフィリピン史と世界史をめぐる国際ゼミナールに参加し、口頭報告を行った。成果となる、英文単著についても、出版社とのやりとりを開始し、前向きの感触を得て、現在出版に向けての査読中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
所期の目的をおおむね達成しつつ、国際的な学術的なネットワークを築けている。
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今後の研究の推進方策 |
慶長遣欧使節についての研究に関しては、英語の単著出版のために出版社とのやりとりを開始しており、できれば、本研究の期間内に原稿執筆を完成させる。 佐渡金山関係については、2018年度現地調査の成果を踏まえ、2019年度に再度現地を訪問し、世界遺産指定に関わる動向の聞き取りと、歴史との関連性を調査する。 さらに、2019年6月に長崎でのシンポジウムで、日本における最新の世界史関連の研究書について書評報告を行うことを予定している。
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