研究課題
伊藤は合成高マンノース型糖鎖を駆使した糖タンパク質プロセシングの定量的解析を行った。特に小胞体内フォールディングセンサータンパク質UGGTと、グルコシダーゼ-IIに焦点を当てた解析を行った。その結果、UGGTの解析に有効な蛍光ラベル基質を開発した。また、細胞内環境を模倣したマクロ分子クラウディング条件がグルコシダーゼ-IIの反応に影響を与えることを見出した。中原は、新規開発したβ-ガラクトシド合成法を活用しラクトサミン繰り返し構造のコア\2型糖鎖の改良合成に成功した。NAC-assistedチオエステル合成法を利用したケモカインCCL27、デンドリマー合成を完成し、同法に有用な新規アミノ基保護基を開発した。NAC素子合成に高圧反応を利用する方法を代表者伊藤と共同で開発中である。梶原は複合型糖鎖を有するエリスロポエチン誘導体の合成に成功した。そして、その細胞増殖活性を測定したところ、天然型のエリスロポエチンと同等の活性をin vitroのアッセイで確認した。様々な位置に糖鎖を組み込んだ小型糖タンパク質(<10kDa)を3種類合成した。そして核磁気共鳴法、CD測定をおこない、糖鎖がタンパク質のフォールディングおよび3次元構造に与える影響を調べた。その結果、糖鎖は、タンパク質の運動と同期している可能性があり、タンパク質の構造を崩すような影響は与えていないことが見出された。セリン部位でペプチドを連結する新しい糖ペプチド連結法を利用して、0-結合型シアリル糖鎖ペプチドの合成に成功した。トレオニン誘導体を用いる新規なペプチド連結法に目処をたてた。T細胞上の共刺激糖タンパク質の全長合成が終了した。多様な構造を有する糖鎖ペプチドライブラリーの合成に成功した。
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