研究実績の概要 |
【研究目的】 本研究では, 創作分野の学習を通した感性と協働的問題解決能力の育成を学習評価の面から担保するものとしてパフォーマンス評価を位置づけ, 創作学習を適切に評価することのできるルーブリックを開発し, その有用性と課題を導出することを目的とした。平成29年3月に告示された新学習指導要領では, 「感性を働かせ, 他者と協働しながら音楽表現を生み出したり音楽を聴いてそのよさや価値等を考えたりしていくこと」の更なる充実が音楽科に求められている。本研究における問題意識は, 表現領域の学習を通した感性の育成および, 他者と協働した学習活動の充実を図ることにある。 【研究方法】 (1) パフォーマンス評価を導入した創作分野の学習に関する先行研究や実践を, 書籍や資料等から収集・分析し, 有効性や課題について整理する。 (2) これまでに試行してきたカリキュラムの中にパフォーマンス評価を組み込み, 作成したルーブリックをもとに創作の授業実践を試みる。 (3) 授業実践を通して明らかになった課題や生徒の変容, また研究指導者の助言をもとにルーブリックの妥当性を検証する。 【研究実績】 授業実践を通して, 適切なパフォマンス課題やルーブリックの作成によって, 創作分野における協働的問題解決能力を育成できる可能性を見出すことができた。 他方, 生徒の変容やルーブリックの妥当性の検証は課題として残されている。これについては, 本研究の期間が終了した後, 異なる属性の学習集団に対してプランが有効であるか, 授業実践を通して引き続きアセスメントすることを計画している。
|