研究課題/領域番号 |
17H00727
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
統計科学
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研究機関 | 統計数理研究所 |
研究代表者 |
尾形 良彦 統計数理研究所, 大学共同利用機関等の部局等, 名誉教授 (70000213)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 時空間階層ベイズETASモデル / 確率予測 / 日本内陸部直下型地震の予測 / 関東直下の予測 / 確率利得の時空間応答関数 / 多項目複合確率予測 / オンライン予測 |
研究成果の概要 |
時空間ETASモデルを含む多要素確率予報のプロトタイプを確立した。特に、内陸部全体と首都圏を対象に、それぞれ2次元と3次元の時空間階層型ベイズETASモデルを構築した。これらの地域の短期予測だけでなく、内陸部の被害地震に対する長期予測も実施できた。各地震群内で例外的に大きな地震が発生する確率(前震確率)を予測する新しい統計モデル、および大地震連鎖の確率を提供できるリアルタイム余震確率予測モデルを得た。 ETASモデルによる余震活動の「相対的静穏化」は、本震近傍・周辺地域の後続大地震の確率上昇の時空間応答関数を提供する。これらは、オンライン予測に実装することが可能である。
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自由記述の分野 |
統計地震学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
地震の確率予測は社会的・工学的に多様な需要がある。地震発生の有無だけでなく、多様な想定シナリオごとの確率を付加する点で、緊急地震速報などの防災対策の高度化と社会的な災害損失の縮小へ貢献する。すなわち。防災関係筋や一般への情報発信において、多くの予測方式を考慮し試行実験をすることで、限られた種類だけの予測による偏りを避けることができる。特に、現時点までの政府地震本部の予測は活断層のみに基づく日本内陸部直下型地震の予測計画は大きく遅れており、関連する予測モデルの開発も殆ど進んでいない。ここで取り分け本研究の直下型地震予測モデル、特に関東直下の予測モデルは極めて重要であると考える。
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