本研究では,暗号・誤り訂正用LSIの基幹となるガロア体算術演算データパスの設計技術を開発した.まず,(1)多項式環表現・冗長表現基底と呼ばれる冗長なガロア体表現に基づく高次算術演算データパスの形式的設計手法を開発し,(2)その回路表現に適用可能な計算機代数に基づく形式的検証手法を開発した.次に,(3)その応用として暗号プロセッサデータパスに同設計・検証手法を適用した.具体的には,ISO/IEC国際標準暗号を対象として,その高効率・耐タンパー性プロセッサデータパスの形式的設計に適用した.さらに,(4)高次ガロア体算術演算データパスを対象とした自動合成・検証システムを開発した.
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