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2018 年度 実績報告書

家庭内コミュニケーションの活性化により精神疾患患者の症状改善を促す情報環境の構築

研究課題

研究課題/領域番号 17H00771
研究機関日本電信電話株式会社NTTコミュニケーション科学基礎研究所

研究代表者

山下 直美  日本電信電話株式会社NTTコミュニケーション科学基礎研究所, 協創情報研究部, 主任研究員 (70396141)

研究分担者 葛岡 英明  筑波大学, システム情報系, 教授 (10241796)
工藤 喬  大阪大学, キャンパスライフ健康支援センター, 教授 (10273632)
平田 圭二  公立はこだて未来大学, システム情報科学部, 教授 (30396121)
荒牧 英治  奈良先端科学技術大学院大学, 研究推進機構, 特任准教授 (70401073)
研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワードうつ病 / 家庭内介護 / 介護者支援
研究実績の概要

昨年度まで開発してきた、うつ病患者の家族介護者を支援する介護アプリ「みまもメイト」を、精神疾患患者の社会復帰を支援するNPO法人(COMHBO 地域精神保健福祉機構)を母体としてメンバー限定で公開した。ユーザ数は、2019年4月末現在で、57名である。約半年間運用後、ユーザの使用状況に基づいてツールの改修を行った。その後も更なる改善に向けて、データを収集中である。なお、このアプリの利用が、うつ病患者を持つ家庭に対して、家庭内介護やコミュニケーションを改善する上で有効に働く可能性を示唆した研究成果を、当該分野(インタラクション分野)の最難関国際会議である ACM CHI'2018で発表した。情報処理学会の論文誌にも採録が決定した。
また、本研究の応用として、次の二つの研究に取り組んだ。
A)うつ病の家族介護者向けに開発してきた介護アプリを認知症患者の家族介護者向けに拡張するアプリを開発した。このアプリでは、介護者のストレスマネージメントを改善することを目的としており、ストレス感知センサーを内蔵したスマートバンドと介護日記を組み合わせたものである。
B)産後うつを軽減するために夫婦間のコミュニケーションを活発化するアプリを開発した。このアプリでは、赤ちゃんの様子と赤ちゃんを世話する母親の負担をトラッキングして夫に伝えることによって、夫の赤ちゃんや育児に対する関心を高め、理解を促すことを目的としたツールである。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

機微な内容を伴う研究であるため、データの取り扱いや研究の進め方自体、慎重に行う必要があり、そのため、まとまった成果を得るまでに時間を要するが、現在のところ、順調に進捗している。

今後の研究の推進方策

今年度開発した、認知症患者を介護する家族介護者向けアプリと、産後うつを軽減するための夫婦間コミュニケーション促進支援アプリについて、それぞれ、ホームユース調査を実施する予定である。ホームユース実施後、アプリが家庭内介護に及ぼした影響を分析し、ツールの改善を進めると同時に、家庭内介護改善のための原理解明に取り組む。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2019 2018

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] うつ病患者を介護する家族間の情報共有が家庭内コミュニケーションに及ぼす影響2019

    • 著者名/発表者名
      山下直美, 葛岡英明, 山本英弥, 荒牧英治, 平田圭二, 工藤喬, 服部一樹
    • 雑誌名

      情報処理学会論文誌

      巻: 印刷中 ページ: 印刷中

    • 査読あり
  • [学会発表] How Information Sharing about Care Recipients by Family Caregivers Impacts Family Communication2018

    • 著者名/発表者名
      Naomi Yamashita, Hideaki Kuzuoka, Takashi Kudo, Keiji Hirata, Eiji Aramaki, Kazuki Hattori
    • 学会等名
      ACM Conference on Human Factors in Computing Systems (CHI'18)

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公開日: 2019-12-27  

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