研究課題/領域番号 |
17H00820
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
古賀 信吉 広島大学, 教育学研究科, 教授 (30240873)
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研究分担者 |
井上 正之 東京理科大学, 理学部第一部化学科, 教授 (00453845)
蔦岡 孝則 広島大学, 教育学研究科, 教授 (10231432)
谷田 親彦 広島大学, 教育学研究科, 准教授 (20374811)
松浦 拓也 広島大学, 教育学研究科, 准教授 (40379863)
梅田 貴士 広島大学, 教育学研究科, 准教授 (40451679)
山崎 博史 広島大学, 教育学研究科, 教授 (70294494)
富川 光 広島大学, 教育学研究科, 准教授 (70452597)
寺垣内 政一 広島大学, 教育学研究科, 教授 (80236984)
三根 和浪 広島大学, 教育学研究科, 准教授 (80294495)
三好 美織 広島大学, 教育学研究科, 准教授 (80423482)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | STEM教育 / 学習素材 / 学習プログラム / カリキュラム開発 / 教育実践 |
研究実績の概要 |
研究の初年度にあたり,研究全体の構想,スケジュール,及び役割分担を再調整するとともに,これまでの当該研究グループによる中等理科教育における探究的な学習活動に関する研究成果を本研究課題に引き継いだ。重点研究項目として①次世代STEM教育の論理基盤の構築と②学習素材の発掘と教材化を設定し,各研究班により推進した。また,①と②の成果を受け,下期より③学習プログラムの開発の研究に着手した。さらに,研究項目⑥教育現場での実践支援を継続的に実施した。①次世代STEM教育の論理基盤の構築では,中等理数科系の各教科における目的・内容・構成の比較検討,国内外のSTEM教育の現状調査,およびSTEM教育の実践事例の調査を行った。②学習素材の発掘と教材化では,大枠としてA)エネルギーと環境,B)資源と先端物質材料,C)生命現象と健康,およびD)ものづくりのカテゴリーを設定し,探究的なSTEM学習のための素材発掘に取り組んだ。また,素材候補として選定した科学的・数学的・工学的事物現象について,文献調査,測定・実験,野外調査などの専門的手法により,それらの事物現象の本質を明らかにし,教材開発の基礎となるデータを収集した。さらに,それらの素材を活用した探究的なSTEM学習の具体的内容を策定し,そこでの実験・計測・観察・調査・解析などの教材的手法の開発を行った。③学習プログラムの開発では,②のそれぞれの素材の特徴,学習段階,および学習場面を考慮して学習活動の構成内容とパターンを検討し,学習段階および学習テーマに応じたプログラム開発し,中等教育や大学基礎教育において試行的に実践した。⑥教育現場での実践支援では,①~③の成果を活用して学校現場における教育支援活動を展開した。また,その成果を本研究課題にフィードバックして研究内容の精緻化を図った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究項目①次世代STEM教育の論理基盤の構築と②学習素材の発掘と教材化については,おおむね予定通り研究を遂行している。①次世代STEM教育の論理基盤の構築については,国内外のSTEM教育についての調査結果を取りまとめる段階にある。②学習素材の発掘と教材化については,新規な学習素材として期待される種々の素材を発掘し,それぞれの科学的特徴を明らかにした。②の成果については,学会発表や論文掲載などの具体的成果を達成している。③学習プログラムの開発についても,すでに②で発掘した素材を用いたいくつかの学習プログラムを開発している。また,③で開発した学習プログラムを用いて⑥教育現場における教育支援活動を展開しており,基礎研究と実践研究を相補的に展開する研究体制の基盤を確立できている。
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今後の研究の推進方策 |
H29年度に重点研究項目として取り組んだ①次世代STEM教育の論理基盤の構築と②学習素材の発掘と教材化を継続的に重点研究項目として推進するとともに,①及び②の成果をもとに研究項目③学習プログラムの開発を重点研究項目に加えて研究の展開を図る。また,①~③の進捗状況に合わせて,研究項目④学習マップとカリキュラム開発と⑤教育実践と評価についての研究を始動し,H30年度下期には④を重点研究項目として加える。さらに研究期間全体を通して取り組む研究項目⑥教育現場での実践支援は,③の成果として得られた学習プログラムの実践試行の場としても活用する。
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