研究課題/領域番号 |
17H01007
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研究機関 | 大阪商業大学 |
研究代表者 |
岩井 紀子 大阪商業大学, 総合経営学部, 教授 (90223362)
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研究分担者 |
宍戸 邦章 大阪商業大学, 総合経営学部, 教授 (10460784)
佐々木 尚之 大阪商業大学, 総合経営学部, 講師 (30534953)
谷岡 一郎 大阪商業大学, 総合経営学部, 教授 (90227207)
杉田 陽出 大阪商業大学, 経済学部, 助教授 (60268290)
仁田 道夫 東京大学, 社会科学研究所, 教授 (70114600)
岩井 八郎 京都大学, 教育学研究科, 教授 (80184852)
阿部 彩 首都大学東京, 人文科学研究科, 教授 (60415817)
釜野 さおり 国立社会保障・人口問題研究所, 人口動向研究部, 第2室長 (20270415)
伊達 平和 滋賀大学, データサイエンス学部, 講師 (70772812)
溝口 佑爾 関西大学, 社会学部, 助教 (80780569)
孟 哲男 大阪商業大学, JGSS研究センター, 研究員 (60761690)
吉野 智美 大阪商業大学, JGSS研究センター, 研究員 (00806599)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 東アジア / 家族 / JGSS / 国際比較 / 自然災害 / 持続可能性 / EASS / 原子力政策 |
研究実績の概要 |
研究の分析資料となる全国調査(JGSS-2018:J18)は、2015年から設問を練り、東アジア社会調査(EASS 2016家族モジュール)の部分は2016年に確定。成均館大学Social Research Center(韓国)と中央研究院社会学研究所(台湾)は2016年に調査実施、中国人民大学National Survey Research Centerは2017年6月に実施。 本研究の拠点JGSS研究センターは、共同研究拠点の機能強化支援で、2017年1月に予備調査(J17)実施。全国101地点20~89歳1500人、有効回答744人。 【4-5月】予算を踏まえJ18の調査規模確定。267地点20~89歳4000人。J17完了票を点検・入力。回答分布を基にJ18を改善(介護;墓;インターフォン)。【6月】EASS 国際会議・研究発表会開催(大阪商業大学)。 【7-8月】J17データ読込み・クリーニングシンタックス作成。アメリカ社会学会ポスターセッション報告(EASSプロジェクト)。【9月】日本家族社会学会大会シンポジウム「日本とアジアの家族」で報告。国際社会学会RC33 (台北)でEASSセッション企画・報告。 【10-11月】Pew Research Center招聘でのEASSチームによる宗教の研究で報告。「JGSS-2017調査票の設計―EASS 2016家族モジュールと新規項目」執筆。『JGSS研究論文集[17]』に収録・センターのウェブサイトから公開・刊行。調査資材一式作成。国際社会学会RC06とメキシコ国立自治大学共催のシンポジウムで講演・部会報告。【12月】調査地点抽出。 【1月】調査資材確定。調査要領作成。対象者抽出。【2-3月】JGSS研究発表会(公開)開催。面接・留置併用法による実査開始。JGSS研究センターと京都大学教育学研究科で対象者からの問合わせに対応。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究は、平成29年度交付申請書に記載した実施計画にほぼ即して進んでいる。 実施計画と異なる点は、本研究で実施する全国調査JGSS-2018の予備調査として、2017年1~3月に実施したJGSS-2017のデータを作成後に確定できなかった点である。これは、日韓中台のデータを統合した東アジア社会調査(EASS)の最新データE14/15を確認する中で、中国チームによる論理的な変換間違いに本研究チームが気づき、過去のデータすべて(E06/08/10/12)を確認し、修正する作業を優先したことによる。中国では、都市と農村の2種類の調査票があり、両者からEASSデータが作成される。その際、農業専従者が無職に変換され(E12/14)、無職者に過去の職業情報が入っていた(E06)。中国チームには変換当時の担当者がおらず、中国のデータに詳しい日本のメンバーが修正にあたり、中国チームに招聘され修正点を説明し、変換のルールを確定した。韓国のEASSDAとミシガン大のICPSRから公開されているE06とE12は差し替える。分析中のE14/15も更新した。この作業により、本研究が比較資料とするE16は最初から正しく作成されるはずである。 EASSプロジェクトへの関心は高く、9月の世界社会学会RC33Logic and Methodology台北大会のEASSの調査方法のセッションではフロアーと活発に議論した。また10月には、アメリカや世界における世論調査の研究機関であるPew Research Center (ワシントンDC)から招聘され、東アジアの信仰と宗教について調査法と調査結果の講演を行った。 11月には、世界社会学会RC06Familyメキシコ大会で、E06とJ17の結果(日本の家族の10年の変化)を比較する報告を行い、その際、メキシコ国立自治大学のシンポジウムでの講演を依頼され、遂行した。
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今後の研究の推進方策 |
平成30年度交付申請書に記載した研究実施計画に即して、J18の実査を完了し、データの作成・クリーニングを進める。並行して、<現在までの達成度>に記載した事情から後回しにしていたJ17のデータを確定し、J17とJ18のデータを統合し、分析を開始し、E16統合用のデータを作成する。 J18の職業・産業コーディング(初職・現職・最終職;配偶者現職;15歳時の父職)を経てデータを確定し、J17データと統合し、韓国・台湾・中国チームがすでに作成を進めているE16に統合するのは2018年12月になる。これでは2018年7月の国際社会学会トロント大会で企画しているEASSセッションでの報告に間に合わない。そこで、ケース数は全体の約4分の1にとどまるが、まず、J17データを基にE16統合用のデータを作成する。J17とJ18の調査票は一つの設問以外は同一であることから、J17を基に作成するシンタックスは、J18にほぼそのまま使用することができる。このことによりJ18のデータ作成とクリーニング、さらにJ17/J18統合データからE16統合用のデータを作成するプロセスをスピードアップすることができる。 本研究のメンバーはメールで協議し、データにかかわる部分は研究拠点であるJGSS研究センターのメンバーが中心となり進める。データ作成の各段階で、メンバー全員にデータを配布し(J17;J17のみを統合したE16;J18;J17/18統合版;J17/18を統合したE16)、各自が研究課題の分析を進め、データの問題点を洗い出し、クリーニングを重ね、基礎集計表・コードブック作成の準備を進める。 韓国・中国・台湾チームとは、メールで日常的に協議し、7月のトロント大会の折、ならびに11月に台湾で予定しているEASS General Meetingにおいて、E16暫定版の分析結果を基に、集中的に協議を行う。
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備考 |
平成29年度に、本研究が管理しているJGSSまたはEASSデータ(国内外のデータアーカイブに寄託した公開データを含む)を用いて執筆された雑誌論文18、学会発表36、図書7、新聞論説1、データ利用27168件、118授業。 大阪商業大学JGSS研究センター JGSS/EASS関連文献 http://jgss.daishodai.ac.jp/research/res_bibliography.html
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