研究課題/領域番号 |
17H01105
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
天文学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
鈴木 建 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (80431782)
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研究分担者 |
小林 浩 名古屋大学, 理学研究科, 准教授 (40422761)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 磁気流体力学 / 原始惑星系円盤 / 惑星形成 / 磁場駆動円盤風 / 乱流 / 光蒸発 |
研究成果の概要 |
円盤風が原始惑星系円盤の進化と惑星形成に与える影響を理解することが、本研究の目的である。磁気駆動円盤風を介した不安定性により、円盤に円環-空隙構造が形成されることを大局的な数値実験により明らかにし、さらなる高解像度計算のため局所円柱座標による数値実験の枠組みの構築に着手した。また、解析的モデルによる長期間計算を行い、磁気駆動円盤風が進化の初期から中期に円盤の内側のガスの散逸に本質的に寄与する一方、光蒸発風は最終盤に主に円盤外側で重要となることが判明した。円盤のガス分布が円盤風に大きく影響される場合、惑星の材料となる固体や原始惑星の中心星への落下が回避され、惑星形成の効率が上がることが分かった。
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自由記述の分野 |
天体物理学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
惑星は、誕生しつつある星を取り巻く原始惑星系円盤で形成されると考えられている。一方で惑星の形成過程には、惑星材料物質や形成された原始惑星が円盤ガスとの相互作用により中心星への落下してしまうという大問題があり、どのように惑星が形成されるのかは全く理解できていないといっても過言ではない。本研究の学術的意義は、磁気駆動円盤風が原始惑星系円盤の構造と進化に影響を与え、惑星形成に都合の良い環境を自然に与えることを指摘したものである。宇宙の歴史の中での地球上生命の誕生や進化を理解する上で、惑星形成の解明は避けては通れない重要課題であり、ここに一つの解決策を示したことが社会的意義である。
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