研究課題/領域番号 |
17H01135
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
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研究機関 | 国立天文台 (2019-2021) 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構 (2017-2018) |
研究代表者 |
都丸 隆行 国立天文台, 重力波プロジェクト, 教授 (80391712)
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研究分担者 |
鈴木 敏一 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, その他部局等, ダイヤモンドフェロー (20162977)
森脇 喜紀 富山大学, 学術研究部理学系, 教授 (90270470)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 重力波 / キャリブレーション |
研究成果の概要 |
本研究では、米国・台湾との国際協力によりLIGO PCALを性能アップさせたKAGRA用PCALを2台開発し、KAGRAで重力波信号較正を実施した。また、研究分担者の富山大においてPCALで重要となる光パワー絶対値の較正システムを構築し、PCALレーザーパワーを定期的に較正することでキャリブレータ精度の信頼度を向上させた。開発したPCALを用いてKAGRAの最初の本格的観測であるO3GKにおいて信号較正を実施し、最終的な信号較正精度10%を達成した。この値は主干渉計応答関数の不定性を含む値である。その後さらにPCALのノイズ低減を実施し、O4観測での目標となる単体で3%以下の精度を達成した。
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自由記述の分野 |
重力波天文学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
重力波研究は2015年に米国LIGOによる初検出が達成されてから大きく進展しており、これまでに総計90個の重力波イベントが発見されている。これらの中には謎に満ちた天体も含まれており、重力波研究は感度を追求するばかりでなく、イベントのパラメータ決定精度も追求する必要性が出てきている。このため、本研究で開発した高性能PCALは今後の重力波天文学にとって重要なものであり、KAGRAの観測においてもなくてはならないものとなった。また、米国LIGOのPCALをアップグレードしたものであることから、国際的にも較正精度向上に貢献出来るものとなっている。このように高い学術的意義を達成出来た。
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