研究課題
1) 電子線リソグラフィーとプラズマエッチング技術を用いたサブマイクロメートルサイズの微細構造を有する構造性ターゲットの作製において、クロム等の蒸着層やエッチング時の印可電圧/サイクル数を制御することにより、直径がサブマイクロメートル(250-500nm)オーダのシリコンの造性ターゲットの作成に成功した。特に、高強度レーザーとの相互作用を通して生成されたプラズマ中にKAオーダの電流やkTオーダの磁場を駆動・生成するとともに、これらを制御することで慣性時間を越えた閉じ込め機能を付与することを目的に、レーザー光を導入・捕獲する空洞領域を含む多重の微細構造を有するターゲットの製作に成功した。また、X線自由電子レーザー(SACLA:理化学研究所)システムを用いたレーザー照射実験を2021年5月に実施し、集光強度が10^17-18 W/cm^2 領域のレーザーに一様照射されたロッドターゲットの膨張過程において、微小X線散乱(SAXS)の回折パターンの変化(高次散乱スポットの消失)からロッドの膨張速度を中心とした相互作用の特性を調べた。その結果、レーザー強度の増加とともにピコ秒オーダで膨張速度が増加するとともに、生成されるプラズマの音速や平均電離価数などに関する情報を取得した。2)高強度レーザーとロッド集合体の相互作用過程の3次元シミュレーションを行い、生成されるプラズマの電子温度が構造性ターゲットの空間重点率と比表面積によって特徴付けられることを示すとともに、ロッド集合体中におけるレーザー伝播やエネルギー吸収過程の詳細を明らかにした。また、これらのパラメータを制御することでターゲットの飛散時間が制御できることを明らかにした。また、相互作用領域にKTオーダの高強度磁場がレーザー照射時間を大きく上回るピコ秒オーダで生成・維持され、プラズマに一定の閉じ込め効果が付与することが分かった。
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Physics of Plasmas
巻: 28 ページ: 082304~082304
10.1063/5.0056058
Nuclear Fusion
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