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2019 年度 研究成果報告書

LC-DFT (長距離補正密度汎関数法)の確立

研究課題

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研究課題/領域番号 17H01188
研究種目

基盤研究(A)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 物理化学
研究機関国立研究開発法人理化学研究所

研究代表者

平尾 公彦  国立研究開発法人理化学研究所, 計算科学研究センター, 上級研究員 (70093169)

研究分担者 中嶋 隆人  国立研究開発法人理化学研究所, 計算科学研究センター, チームリーダー (10312993)
常田 貴夫  神戸大学, 科学技術イノベーション研究科, 特命教授 (20312994)
研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワード分子理論 / 密度汎関数法 / 長距離補正汎関数 / Koopmans定理 / 励起状態
研究成果の概要

私たちは密度汎関数理論(DFT)の長距離補正汎関数(LC汎関数)を開発した。LC汎関数はDFTのさまざまな欠陥を取り除いた。分子構造や原子化エネルギーはもちろんのこと、光学応答特性、励起エネルギー、van der Waals力などを高精度に記述する。またLC汎関数はKoopmans定理を満たす。本研究では軌道エネルギーを利用した化学反応性の記述や界面現象の記述、反応機構の解明、異性化反応などに本理論を応用してきた。また軌道エネルギーのみで励起エネルギーを計算するきわめて簡便な理論を開発した。本研究によりDFTの適用範囲が大幅に拡張され、DFTの軌道、軌道エネルギーの物理的意義が明らかにされた。

自由記述の分野

理論化学

研究成果の学術的意義や社会的意義

現在もっともよく使われている分子理論は密度汎関数法(DFT)法である。計算が簡単であり、定量性があること、そして計算結果の解釈が容易であることがその理由である。しかしDFT法はさまざまな問題を抱えている。私たちはDFTの問題を解決するために長距離補正汎関数(LC)を開発した。LC汎関数はこれまでの汎関数の問題点をすべて解決した。LC-DFTが与えたインパクトは大きく、現在では、多くの理論計算に広く使われている。またLC-DFTはKoopmans定理を満足する。つまりLC-DFTの軌道や軌道エネルギーは明確な物理的意味を持っていることを示唆している。本研究はDFTの応用範囲を大幅に拡張した。

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公開日: 2021-02-19  

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