環状アルミニウム化合物から、求核的なアルミニウムアニオンの合成を行い、これの反応性の系統的な解明を行った。また、新規ボリルアニオンの合成検討・ボリルアニオンを用いた典型元素多重結合化合物の合成を行った。新規な高反応性のジボラン(4)として(o-tol)2B-B(o-tol)2を合成、これが水素・一酸化炭素・N=N二重結合と反応すること、またDFT計算を用いたそれらの反応機構に関する解明を行った。いずれの反応も13族元素の空軌道を徹底活用することで達成できる珍しい反応形式であり、研究計画の目的を十分達成したと考えている。
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