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2019 年度 研究成果報告書

精密構造解析・理論化学計算による有機デバイスの基礎科学構築

研究課題

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研究課題/領域番号 17H01231
研究種目

基盤研究(A)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 デバイス関連化学
研究機関京都大学

研究代表者

梶 弘典  京都大学, 化学研究所, 教授 (30263148)

研究分担者 志津 功將  京都大学, 化学研究所, 助教 (10621138)
鈴木 克明  京都大学, 化学研究所, 助教 (90747859)
研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワード有機デバイス / 有機EL / 熱活性遅延蛍光材料 / 電荷輸送 / マルチスケールシミュレーション / 非晶 / 固体NMR / 動的核偏極NMR
研究成果の概要

本研究では、種々の熱活性遅延蛍光(TADF)材料を新規に設計し、高効率を示す塗布および蒸着系有機EL素子の開発に成功した。また、TADFにおいて最も重要な過程である逆項間交差(RISC)の高速化を目指した設計指針構築を行い、純有機材料の中で世界最速RISCの実現にも成功した。マルチスケールシミュレーションに関しては、複数の分子軌道を考慮することにより、可変パラメータを用いることなく実測の電子および正孔移動度を定量的に再現することに成功した。固体NMRを用いた構造解析に関しては動的核偏極NMRを用いることにより、52 μgという極微少量の非晶薄膜について、その分布を含めた分子配向解析に成功した。

自由記述の分野

材料化学

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究において得られた有機EL発光材料の分子設計指針は、現在実用化が進む有機ELのさらなる低コスト化や長寿命化に資する結果である。また、マルチスケールシミュレーションでは、電荷輸送過程を分子レベルで解明し、電荷輸送に関する基礎学理を構築しつつあることに加え、定量的な電荷輸送特性評価により、今後、実際に分子を合成することなく、高移動度材料を開発するための分子設計指針を得ることが可能となり、学術・応用の双方について、その意義は大きい。以上のように、本研究により得られた研究成果は、基礎のみならず応用においても重要であり、このような知の基盤強化により、超スマート社会の実現に大きく寄与すると期待される。

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公開日: 2021-02-19  

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