研究課題
(a1) アンテナ試作のエッチング・接合…シリコンプロセスを用いて,320~400GHzの広い周波数範囲で動作するアンテナを設計,試作した。16x16素子アンテナでは,アンテナ利得32.8dBiをアンテナ効率約55%で実現し,32x32素子アンテナでは,アンテナ利得38.0dBiをアンテナ効率約45%で実現した。(a2) テラヘルツ帯アンテナ試作の金属膜形成…アンテナ用SiウエハーへのAuめっき膜形成後の300℃接合プロセスにおいて膜剥がれが生じることから耐熱性プロセスの検討を進めた。ゾルゲル法によるAuナノ粒子生成(耐熱温度300℃)や樹脂状ポリマーを用いる検討を進めた。(b1) ミリ波帯アンテナの測定…2017年度に構築したミリ波帯実験系を用いて,(c)で試作したアンテナの反射,近傍界分布を測定した。既存の電波暗室において,利得,指向性を測定した。(b2) テラヘルツ帯アンテナの測定…実通信環境でのアンテナ評価を行ない、またアンテナの有効帯域を最大限に生かした通信性能を得るために、300GHz帯において最も効率的なQPSK変調方式のよるシステムの高度化を行った。特に、位相雑音の影響を低減するために光技術を導入した受信方式を開発した。(c) アンテナの高機能化…2x2素子を放射単位とする並列給電スロットアレーアンテナにおいて,傾斜振幅励振によりE面H面で正面から30~40度方向に発生する高いサイドローブを抑圧するための2層スリット構造を提案した。71~76GHzの範囲でのサイドローブ抑圧効果を実証した。また,直角座標系2次元直交多重伝送において与えられた伝送距離に対し伝送量を最大化するスロットアレーアンテナの励振分布を決定した。60GHz帯において伝送距離40cmに対し伝送量最大化を実証した。
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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