| 研究課題/領域番号 |
17H01307
|
|---|
| 研究機関 | 東京大学 |
|---|
研究代表者 |
大岡 龍三 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (90251470)
|
|---|
| 研究分担者 |
田中 英紀 名古屋大学, 施設環境計画推進室, 特任教授 (00303660)
菊本 英紀 東京大学, 生産技術研究所, 講師 (80708082)
|
|---|
| 研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
| キーワード | 建築環境・設備 / エネルギー需給 / エネルギー効率化 / 最適化 |
|---|
| 研究実績の概要 |
本年度は、単体オフィスビルのエネルギーシステムを対象に、水温・流量・ポンプの周波数など実際の運用での制御項目となる箇所を変数として、実態に即したモデル化とその制御最適化を行なった。従来の研究では、システム特性を線形近似して線形計画法を利用した研究が多くなされてきたが、実際の運用への適用を考えると、近年のインバータ技術の普及による非線形性や、機器の出力ポイントが離散的(5%刻みなど)であること、水温変化の計算には反復計算による微分方程式の解法が必要になるなど、線形近似では対応しきれない場面が非常に多い。そこで本研究では、反復計算を用いてより最適な解を探索する人工知能アルゴリズムの一種であるメタヒューリスティクスを利用した。さらにエネルギーシステムを構成する配管やヘッダーなどにおける流体抵抗をCFD（Computational Fluid Dynamics）を活用して予測する方法を検討するとともに、それらをより計算負荷の小さいANN（Artificial Neural Network）を用いてモデル化する方法を開発した。本年度で実施した内容は以下のとおりである。
１）実態に即した配管・ヘッダー構成等のモデル化。
２）制御ポイント及び成り行きとなっているポイントの精査。
３）制御応答性の検証及びモデル化。
４）メタヒューリスティクスを利用した最適化手法の精度と有用性の確認。
エネルギーシステムは熱源側を対象として検証を行った。また、学会委員会を主宰し、実務家へのヒアリングをおこない実態の把握を進めた。
|
| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
従来計画していた学会委員会の設立が無事に完了し、初年度の委員会開催もつつがなく完了したため、必要とされていた実務知識を習得できたことからおおむね順調に進展しているとの評価とした。
|
| 今後の研究の推進方策 |
本年度は研究費を繰り越したため、最終年度の推進方策については二年度目の実績報告書に記載している。具体的には、多数の建物におけるPV、蓄熱槽の共有化ならびに地域へのコージェネレーションの導入および最適化をおこなう予定である。また、最終年度となるため成果報告に向けた研究結果の整理等もおこなう。
|
