近年RNAプロセッシング異常が多くの神経疾患に関与するとの報告もなされていることから、本研究の成果は、他の神経疾患原因解明の一助となり得ると思われる。RTTの発症率は女児10,000人に1人といわれており、遺伝病であることから治療が難しく、現時点での治療法は対症療法のみである。そのため、治療法の開発が急務となっている。本研究成果によりMeCP2によって制御されるmiRNAの標的因子やその因子が含まれるシグナル伝達経路が明らかとなったため、その因子の機能を直接、あるいは間接的に制御できる薬剤の投与により、RTTなどの精神神経疾患の病状を改善させることができるようになるのではないか期待される。
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