研究課題
アルツハイマー病などの神経変性疾患の発症には、活性酸素による生体分子の酸化が関与するが、酸化によって生じる酸化体が多様な事からその実体の解明は困難であった。我々は核酸の酸化体(8-oxoG)の脳ゲノムへの蓄積とその防御機構の解析から、「神経細胞」と「ミクログリア」のゲノムへの8-oxoGの蓄積と修復酵素MUTYHが神経変性を引き起こすことを明らかにした。そこで、本研究では、マウスを用いて疾患モデルを構築し、「神経細胞」と「ミクログリア」のゲノムへの8-oxoG蓄積とMUTYHがアルツハイマー病をはじめとする神経変性疾患の発症にどのように関わるか、個体レベルと細胞・分子レベルで解析し、その分子病態の全体像を明らかにすることを目的としている。本年度は、ADモデルマウスとしては、高度なAβアミロイドーシスを呈するAppノックインマウス(App[NL-G-F])にヌクレオチドプールに蓄積した8-oxo-dGTPを分解排除するMTH1の欠損マウス(Mth1-KO)、DNA中のシトシンに対合した8-oxoGを除去するOGG1を欠損するマウス(Ogg1-KO)、DNA中の8-oxoGに誤って対合したアデニンを除去するMUTYHを欠損するマウス(Mutyh-KO)を交配して、App[NL-G-F]/Mth1-KO、App[NL-G-F]/Ogg1-KO、App[NL-G-F]/Mutyh-KOマウスに加えて、App[NL-G-F]/Mth1-KO/Ogg1-KO、App[NL-G-F]/Ogg1-KO/Mutyh-KOマウスを樹立し、そのホームケージでの自発運動量、オープンフィールドでの行動解析、新規物体探索行動解析を行った。さらに、マウス剖検脳を収集して分子病理解析を行った。
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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