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2019 年度 研究成果報告書

活性酸素による脳機能障害とその防御機構の解明

研究課題

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研究課題/領域番号 17H01391
研究種目

基盤研究(A)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 神経化学・神経薬理学
研究機関九州大学

研究代表者

中別府 雄作  九州大学, 生体防御医学研究所, 教授 (30180350)

研究分担者 作見 邦彦  九州大学, 生体防御医学研究所, 准教授 (50211933)
土本 大介  九州大学, 生体防御医学研究所, 助教 (70363348)
研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワード活性酸素 / 8-オキソグアニン / 神経炎症応答 / ミクログリオーシス / 神経細胞死 / アルツハイマー病 / 加齢 / 神経新生
研究成果の概要

マウスでは雌特異的に神経前駆細胞に8-oxoGが蓄積し、MTH1とOGG1の二重欠損が認知障害と行動異常の性的二形性を引き起こすことを明らかにした。アルツハイマー病(AD)モデルマウスを用いて、MTH1・OGG1二重欠損がミクログリオーシスと神経細胞脱落を誘発して認知障害を増悪すること、二型糖尿病が脳内の8-oxoG とアミロイドβの蓄積の増加を引き起こして認知障害を増悪することを明らかにした。さらに、アミロイドβが神経炎症応答に際して酸化ストレスを亢進させ、MTH1、OGG1、MUTYHの欠損は8-oxoGのゲノム蓄積と遺伝子発現の変化を通して、AD病態を修飾することを明らかにした。

自由記述の分野

病態神経科学

研究成果の学術的意義や社会的意義

女性はうつ病やアルツハイマー病(AD)などの発症頻度が男性よりも高いことから、男女それぞれの特性に注目した病気の予防や治療法の開発が期待される。MTH1とOGG1の欠損により8-oxoGが脳ゲノムに蓄積するとミクログリオーシスの悪循環を引き起こすだけでなく、アミロイドβ蓄積を抑制するトランスサイレチンなど神経保護因子の発現低下をもたらすために、重篤な神経変性と認知障害を引き起こすことが明らかになった。孤発性のAD患者の脳ではMTH1とOGG1の発現低下が顕著なことから、活性酸素ストレスによる核酸の酸化とその防御機構に注目する新しいアプローチで認知症予防と治療法の開発を検討することが求められる。

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公開日: 2021-02-19  

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