生命活動の担い手であるタンパク質がその機能を果たすためには、その高次構造が正しくなければなりません。逆に、構造異常タンパク質は細胞にとって有害です。細胞内小器官である小胞体に蓄積した構造異常タンパク質は小胞体関連分解によって処分されますが、その仕組みの一端を解明しました。構造異常糖タンパク質の場合、糖鎖の形状が認識されて分解されます。この分解の第一段階を開始すると考えていた酵素EDEM2が、TXNDC11という別のタンパク質と複合体を形成している時にのみ酵素活性を発揮することを証明しました (eLife, 2020)。
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