研究課題/領域番号 |
17H01454
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
村木 里志 九州大学, 芸術工学研究院, 教授 (70300473)
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研究分担者 |
福田 修 佐賀大学, 理工学部, 教授 (20357891)
易 強 静岡県工業技術研究所, ユニバーサルデザイン科, 上席研究員 (50505641)
齋藤 誠二 岡山県立大学, 情報工学部, 准教授 (70452795)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 人類学 / テクノアダプタビリティ |
研究実績の概要 |
3年目の研究は対象とする動作やアシストの方法を広げることにより、アシストによる適応現象をより深く検討した。また、動作アシストが日常生活・労働現場で使用されることを想定し、アシスト付与時のパフォーマンスを高めるための方法を検討した。 【アシスト動作パフォーマンスに影響する要因の検討】等尺性・等速性肘関節屈曲運動、手指把持運動、歩行運動を対象にアシストを付与し、その際のパフォーマンス(目的とする動作の精度・即応性、筋活動および主観的負担度の軽減)を高める方法を検討した。例えば、等尺性肘関節屈曲運動においてアシストを付与していない側の腕の筋活動がパフォーマンスに影響することを示した。また、等速性肘関節屈曲運動を対象に、動作の結果のフィードバックの仕方(音声、振動)の影響について検討した。さらに、アシストを上手く活用できる者とそうでない者の比較を行い、その違いから動作パフォーマンスを高める術を探っている。 【アシストによる特異的適応現象の探索】人間にアシストされる場合と、機器によってアシストされる場合の比較、さらに後者を繰り返し実施して適応していく過程を深く分析できる実験装置を製作し、実験に向けて準備を進めている。 【その他】「肉体労働支援アシスト装置開発を通した人間の適応能の重要性の理解」の研究、「歩行アシストカート使用時の歩容変化」の研究を進めた。 【成果公表】日本人間工学会第60回大会において、本研究課題の成果を研究代表者・分担者全員にて紹介するシンポジウム「身体動作をアシストするテクノロジーと人間工学」(4演題)を企画した。また、国際誌4編、国際学会4件(招待講演2題)などにて成果を公開した。特にドイツ・ベルリンで開催された動作アシスト機器の国際会議EXO Berlinでは200名の聴衆の前で研究成果を紹介した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
研究期間は4年であるが、3年目の時点において、想定以上の多くの研究成果を国際ジャーナルへの論文、国際学会、シンポジウムでの発表などを通して社会に発信できているため
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今後の研究の推進方策 |
次年度(4年目、最終年度)は研究成果を公表することに力を入れる。学術誌への論文投稿だけでなく、動作アシストの開発関係者に伝えることにも取り組む。
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